リクルーティング ピックアップ 公開日:2024/04/18 更新日:2024/04/18

中途採用で年齢制限はNG?年齢制限が認められるケースと採用のためのポイント

中途採用における年齢制限とは、原則として禁止ながら一定の条件を満たす場合に可能となります。 当記事では、中途採用における年齢制限を行わないことのメリット、実際の成功事例や、中途採用における年齢制限を設ける場合の条件について、お伝えします。


求人募集における年齢制限は原則NG

雇用対策法の改正により年齢制限は禁止に

2007年10月1日に施行された改正雇用対策法は、中途採用を含むすべての求人募集における年齢制限を原則として禁止しました。この法改正は、労働市場における年齢に基づく差別を撤廃し、すべての年齢の労働者に対して平等な雇用機会を保障することを目的としています。企業が求人広告で年齢制限を設けることは、この法律に違反する行為と見なされ、違反企業には法的措置が取られる可能性があります。

この規制の導入により、企業は多様な才能とスキルを持つ人材を広く募集することが可能となり、より広い視野で最適な候補者を選出できるようになりました。採用プロセスにおいては、年齢ではなく能力、経験、スキルに重点を置いて人材を評価することが求められるため、公平かつ効果的な採用が促進されます。このような環境は、企業のイノベーションと競争力の向上に寄与し、労働市場全体の健全性を保つ上で重要な役割を果たしています。

年齢制限をしないことによるメリット

応募数が増加する

中途採用において年齢制限を設けないことには多くのメリットがありますが、特に顕著なのは応募者数の増加です。年齢制限を撤廃することにより、さまざまな年齢層からの候補者が応募する機会を得ることができ、企業はより広範なタレントプールから選ぶことが可能になります。これにより、多様な経験とスキルを持つ人材にアクセスしやすくなり、企業のニーズに最も合致する候補者を見つけるチャンスが向上します。

年齢を問わずに採用活動を行うことは、特に異なる世代の視点やアイデアが必要なプロジェクトや役割において、創造性や問題解決能力を高めるためにも有益です。また、多様な年齢層からの応募を受け入れることで、企業は社会全体の動向や消費者のニーズに敏感な組織を構築することができ、市場での競争力を維持する助けになります。

さらに、年齢制限を設けないことは、企業が包括的でオープンな職場文化を持っていることを外部に示すことができ、ブランドイメージの向上にも寄与します。このように、すべての年代に門戸を開くことで、企業は潜在的な人材の最大化と、組織全体の能力向上を図ることができるのです。

年齢ではなく、求める人材の要件で判断できるようになる

中途採用で年齢制限を設けないことの大きなメリットの一つは、求める人材をその資格やスキル、経験に基づいて選ぶことができるようになる点です。年齢を基準に採用を行うと、しばしば優れた潜在能力を持つ候補者を見過ごすリスクが生じます。一方、年齢制限を排除することで、広範囲の候補者から実際に必要とされる能力に基づいて選考を行うことが可能になり、職務の要件に最も適した人材を見つけ出すことができます。

このアプローチにより、企業は技術的なスキルや専門知識、リーダーシップ能力など、特定の役割に必要な特定の資質を持つ候補者を効果的に識別することができます。また、多様な背景を持つ候補者を受け入れることによって、組織は新しい視点を取り入れ、革新的なアイデアを生み出す機会が増えます。

さらに、年齢を超えた多様性を受け入れることは、企業文化の向上にも寄与します。これにより、全ての年代の従業員が共に学び、成長し、相互に刺激を受ける環境が生まれます。結果として、より広い視野を持ったチームワークとプロジェクトの成功が期待できるようになるのです。このように、年齢にとらわれずに人材を評価することで、企業はその全体的な能力と競争力を高めることができます。

例外的に年齢制限がOKであるケース

定年の年齢を上限とするケース

中途採用において年齢制限を設けることは原則として禁止されていますが、例外的なケースとして定年の年齢を上限にすることが認められている場合があります。これは、特定の職種で長期的なキャリア形成や継続的な業務遂行を考慮した際に、採用される人材が定年まで十分な勤務期間を持てるようにするためです。例えば、高度な専門知識を要する技術職や管理職のポジションでは、短期間で退職することなく、一定の期間以上会社に貢献できる人材を求めることが一般的です。

このような措置により、企業は労働力の安定供給と効率的な人材管理を図ることが可能になります。また、従業員が定年まで働くことが見込まれる場合、企業はその従業員のキャリア開発に投資しやすくなり、従業員自身も長期的なキャリアパスを計画しやすくなります。このように定年を上限に設定することで、企業と従業員双方にメリットが生まれるため、特定の条件下では年齢制限が設けられることがあります。しかし、この種の年齢制限は法的な規制と照らし合わせながら慎重に設定される必要があり、企業はその適用に際して透明性と公平性を保つことが求められます。

労働基準法などで年齢制限がある募集のケース

中途採用において、通常は年齢制限を設けることが原則禁止されていますが、特定の職種や業務内容によっては例外的に年齢制限が設けられることがあります。具体的には、労働基準法などの法律で年齢制限が必要とされる場合が該当します。例えば、警備業務や深夜業など、18歳未満の者が従事することが禁じられている業種では、中途採用においても最低限18歳以上であることが求められます。

このような年齢制限は、労働者の安全や健康を保護する目的で設定されています。警備業では、物理的な負荷が大きい場合や緊急対応が求められる状況が多いため、成人であることが要求されることが一般的です。同様に、深夜業務に従事する労働者には、夜間の労働が及ぼす健康への影響を考慮し、18歳以上であることが必須とされています。

このように、特定の業務に関して法的な基準に基づく年齢制限を設けることは、単に年齢を理由とした差別を行うのではなく、労働者の福祉を守るための措置として重要です。企業はこれらの法的要件を遵守し、適切な年齢層の労働者を採用することで、法令を遵守しつつ安全な労働環境を維持する責任があります。

長期勤続によるキャリア形成のため若手人材を採用するケース

中途採用において年齢制限を設けることは通常禁止されていますが、例外的なケースとして、長期勤続によるキャリア形成を目的とした若手人材の採用があります。この場合、企業は特定の役職や長期的なプロジェクトにおいて、継続的な雇用とキャリアの発展を見込める若年層を対象に採用することが許されています。例えば、原則として35歳未満、または概ね45歳未満の候補者を特定の職種で募集することが可能です。

この採用戦略は、企業が長期的に人材を育て、組織内でのリーダーシップ役割や専門技術のポジションに備えることを目的としています。若年層からの採用により、企業は新しいアイデアや最新の業界知識を取り入れ、組織のダイナミズムとイノベーションを促進することが期待されます。また、長期にわたるキャリアパスを提供することで、従業員の職場へのロイヤルティやモチベーションの向上が見込まれます。

このような採用は、特定の業務要件や組織の未来像に基づき、効果的に行う必要があります。年齢を基にした採用が行われる場合は、その理由と目的を明確にし、公正な評価基準を設けることが重要です。このアプローチにより、組織は持続可能な成長と人材の継続的な発展を図ることができます。

技能継承のため特定の職種・年齢層を採用するケース

中途採用において、特定の技能継承を目的とした年齢制限の例外が設けられることがあります。例として、電気通信技術者やホームヘルパーなどの職種が挙げられます。これらの職種においては、熟練した技能が必要とされるため、特定の技術や知識を持つ中堅層を効果的に育成・活用する必要があります。

このような年齢制限は、組織内での技能のバランスを考慮した結果、特定の年齢層を優先することが合理的である場合に限定されます。具体的には、該当する年齢層と人数について、その上下の年齢層との人数を比較し、もし上下の年齢層の人数が該当年齢層の「1/2以下」である場合、年齢制限を設けることが可能です。これにより、特定の技術や経験が不足している年齢層に焦点を当て、そのスキルギャップを埋めるための採用が行えます。

この措置によって、必要な技能の伝承と維持を確保し、職種特有の専門性を高めることが可能となります。また、熟練した技術者が不足するリスクを減らし、業務の質と効率を維持する上で重要な役割を果たします。このアプローチは、組織の技術力の持続可能な発展を支援し、長期的な競争力の保持に寄与します。

芸術・芸能分野で特定の年齢の人材を採用するケース

中途採用における年齢制限の設定が例外的に許可される場合の一つに、芸術や芸能分野があります。この分野では、特定の役割や演じるキャラクター、演出の要求に応じて、特定の年齢層の人材を求めることが一般的です。例えば、ある演劇プロジェクトが特定の年代のキャラクターを必要としている場合、その年代に適した役者を募集することが許容されます。

このような採用は、作品のリアリティや芸術的な完整性を保持するために必要であり、視覚的、感情的な真実性を表現する上で中心的な役割を果たします。年齢に基づくこの種の制限は、他の一般的な職種におけるものとは異なり、公演や展示の質を直接的に左右する要素として理解されます。したがって、特定の芸術的な目的を達成するために、特定の年齢層のアーティストやパフォーマーの採用が必要とされるのです。このアプローチにより、芸術・芸能業界は多様な年齢の才能を活用しながら、作品に深みと真実性をもたらすことができます。

60歳以上の高齢者、就職氷河期世代の不安定就労者・無業者または特定の年齢層の人材を採用するケース

中途採用において年齢制限が設けられる例外的なケースとして、特定の社会的ニーズや雇用政策に基づく採用が挙げられます。具体的には、60歳以上の高齢者や就職氷河期世代の不安定就労者などを対象とした採用がこれに該当します。こういった採用は、これらの層の社会的包摂を促進し、長期的な雇用機会を提供することを目的としています。

たとえば、60歳以上の高齢者を対象とした採用は、経験豊富な人材を活用し、知識の伝承を図ると同時に、高齢者の社会参加を促進します。一方で、就職氷河期世代に対する採用は、これまでの就労機会の不足を補い、安定した雇用への道を提供するために行われます。

これらの採用政策は、特定の年齢層にフォーカスを当てることで、社会全体の雇用の均衡を図り、経済的な活力を維持する助けとなるとともに、多様な年齢層の人材が市場に参加することで、社会全体の持続可能性と繁栄に寄与します。このように、年齢制限を設けることは、特定の社会的、経済的目的を達成するための有効な手段となり得るのです。

年齢制限を設けずに採用するためのポイント

採用したい職種の業務に必要な要件を洗い出す

年齢制限を設けずに採用を行う際の重要なポイントの一つは、採用する職種に必要な業務要件を詳細に洗い出すことです。これには、職務の性質、必要なスキルセット、経験の要件、およびその職種で成功するために求められる資質を明確に特定する作業が含まれます。具体的には、職務記述書を作成し、それを基にして業務に直接関連するスキルと資質をリストアップします。

このプロセスにより、採用担当者は候補者を年齢ではなく、その能力とポテンシャルで評価することが可能になります。例えば、特定のテクニカルなスキルや特有の業界経験が必要な場合、これらを明確に定義することで、より適切な候補者を見つけ出すことができます。

さらに、業務要件をしっかりと定義しておくことで、採用プロセス全体の透明性が向上し、候補者も自分が応募する職位の期待を正確に理解することができます。これは、不適切な期待を持つ候補者が選考過程で自然とふるいにかけられ、企業と候補者双方にとって有益なマッチングを促進します。このアプローチは、多様な人材を引き寄せ、公平な雇用機会を提供するために不可欠です。

試用期間を設けてミスマッチを防ぐ

中途採用で年齢制限を設けずに採用する際、試用期間の設定はミスマッチを防ぐために非常に有効です。一般的に、試用期間は約3ヶ月とされていますが、業務内容によって適切な期間は異なる場合があります。この期間を設ける目的は、新しい従業員が職場に適応し、実際の業務を行う中でその能力と適性を評価することです。同時に、従業員自身も職場の環境や業務内容を理解し、自身がその職場で働き続けられるかどうかを判断する機会となります。

試用期間中には、具体的な業務指導と定期的なフィードバックが重要です。これにより、従業員は期待される業務パフォーマンスを明確に把握し、自身のスキルや適応力を向上させることが可能になります。企業側も、試用期間を通じて従業員の長所と短所を把握し、正式な採用の判断を下すための十分な情報を得ることができます。

試用期間の適切な運用は、従業員と企業の双方にとって最終的な職場の適合性を確かめるための重要なステップとなり、年齢に関わらず公平な評価を保証する手段として機能します。

求職者が求人を読んで「どんな働き方になるのか」をイメージできるようにする

中途採用において年齢制限を設けずに採用する際、求人情報には入社後の教育・研修制度の内容や流れを詳細に記載することが重要です。これにより、求職者は実際に職場に入った後の働き方やキャリア形成のプロセスを具体的にイメージすることが可能となります。教育プログラムがどのように進行するか、どのような支援があるかを明確にすることで、応募者は自分がどのような環境で働くことになるのか、どのような成長機会が提供されるのかを事前に把握することができます。

また、研修内容を明記することは、求職者が自身のスキルや経験がどのように活かされ、どのように発展していくかを評価する手助けとなります。この透明性は、応募者が自身のキャリア目標と企業が提供する機会を照らし合わせ、適切な職場かどうかを判断する基準となります。

このように、教育・研修制度の詳細を求人情報に盛り込むことは、企業がどれだけ従業員の成長と発展に投資しているかを示す指標となり、企業と求職者の期待の一致を促進するための重要なポイントです。

まとめ

中途採用における年齢制限は、原則として禁止されていますが、特定の条件下では許可される場合があります。この例外には、法律で年齢が定められている職種、例えば警備業や深夜業務など18歳未満の就労が禁じられている職種が含まれます。また、技術継承や長期キャリア形成を目的とした特定のプロジェクトやポジションでは、定年を考慮した年齢制限が設けられることがあります。

採用プロセスにおいては、年齢制限が法的に許可されている場合に限り、その旨を求人広告に明記することが重要です。これにより、企業は透明性を保ちつつ、適切な候補者を惹きつけることができます。採用担当者は、年齢制限の適用が適法であるかどうかを慎重に評価し、求人情報で明確に述べる必要があります。

さらに、求人広告では職種に必要なスキルや経験、資質を詳細に記載し、全ての応募者がポジションの要求を正確に理解できるようにすることが望ましいです。このアプローチは、公平で効率的な採用プロセスを促進し、候補者と企業双方にとって最良のマッチングを実現する助けとなります。年齢制限の正当性を明確にすることは、不公平な差別を避け、企業の評判を守る上で重要です。


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筆者:ナンバーズ株式会社

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