母集団形成 ピックアップ 公開日:2023/08/14 更新日:2023/08/18

母集団が足りない!?母集団形成手法と効果的なアプローチとは

※この記事は10分で読めます。 「母集団形成に成功すれば採用成功する」と言われるほど、採用プロセスで最重要とも言えるプロセスが母集団形成プロセスです。近年様々な母集団形成手法が目まぐるしく登場し、人事の皆様にとっても選別が難しくなってきています。この記事では、母集団形成手法を網羅的に解説し、企業・職種ごとのアプローチも検討していきます。

母集団形成とは

採用プロセスの初期段階に「母集団形成」と呼ばれる工程があります。

母集団形成とは、自社の選考を受ける候補者を集めることです。集めた母集団の質や量によって、採用活動の成否が決まってくるため、採用プロセスにおいて非常に重要な工程だと言えます。

母集団形成は、様々なソースから候補者を見つけ出す活動を含みます。これらのソースは、求人広告、社内推薦(リファラル採用)、職業安定所(ハローワーク)、職業訓練校、大学や専門学校、人材紹介、そしてソーシャルメディアなど、広範囲にわたります。

重要な点は、母集団の形成が、採用成功に大きく影響するということです。適切な候補者を見つけ出すためには、企業は目的や目標に適した候補者が含まれている母集団を形成することが必要です。つまり、企業の特性、職種の要件、採用の目標人数などを考慮に入れた上で、候補者群を形成することが求められます。

この初期段階での母集団形成は、全体的な採用戦略において非常に重要な役割を果たします。なぜなら、その後の内定者の量と質を左右するからです。

ひいては、適切な母集団を形成することが企業全体の成功に寄与するということです。優秀な人材を確保することは、組織の競争力を高め、新たなアイデアを生み出し、組織の成長と革新を促進します。それはまた、企業文化を強化し、従業員の満足度とロイヤルティを向上させる効果もあります。だからこそ、母集団形成はただの採用手順ではなく、企業の戦略的な重要性を持つ工程なのです。

成功する母集団形成 8つのStep

採用のプロセスにおいて、成功の鍵を握るのは「母集団形成」です。これは、適切な候補者を探し出し、評価し、最適な人材を選び出すためのステップの一部となっています。ここでは、成功する母集団形成に必要な8つのStepを詳しく解説します。

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採用目的を明確にする

まずは採用の目的を明確にしましょう。企業のなにを解決するための採用なのか、目的を明確にしなければ、最適な採用戦略を設計することは出来ません。
採用の目的は大き2つあります。

■事業課題の解決のため
会社が抱える事業課題を解決するために、適切なスキルや経験がある人材を採用します。事業拡大のために新しく人員を募集するのもこのひとつです。

■不足している人員を補うため
定年退職などで企業の人員は自然と減少していくもの。それを補い、会社の規模を維持するためには、新しく採用を行い不足している人材を補う必要があります。
なぜ人材を採用するのか、その目的を明確にしなければ、適切な採用戦略は立てられません。さらに採用戦略は、経営・事業計画から逆算して設計する必要があります。
経営・事業戦略があり、それを実現するために必要な組織戦略を立て、その組織戦略を実現するために必要な採用戦略を立てる、といった順で計画しましょう。

誰を採用するのかを決める

次に、採用する候補者のターゲット像を明確にします。具体的なターゲットを設定することで、採りたい人材を含む母集団を戦略的に形成することができます。

<新卒採用のポイント>
基本的にポテンシャル採用となるため、どのような素養や性格特性、行動特性を備えた人材を求めているかを明らかにしておく。
<中途採用のポイント>
基本的に新規事業のための増員か、欠員補充となるため、該当の部署に求める人材について詳しくヒアリングする。

採用予定人数を決める

採用予定人数は下記を手順に設定します。
●企業の事業計画、人員構成を確認する
└企業の事業方針と所属する人員および将来の構成人員を洗い出します
●採用課題を洗い出す
└過去の採用実績や数値をもとに算出します。下記数値を考慮すると良いでしょう。
 ●応募総数
 ●各フローの歩留まり率
 ●内定辞退率
●採用ニーズを調査する
└現場、幹部にそれぞれにヒアリングを行い、企業としての採用ニーズを洗い出します。
上記のフローに沿って採用人数を算出します。

予定人数から逆算した母集団の目標値を決める

予定数から逆算して母集団の目標値を設定します。この値は、採用活動を通じてどれだけの候補者を集める必要があるのかを示しています。一般的に、全候補者の中から最終的に採用される人材は一部に過ぎません。そのため、予定数を達成するためには、その数倍の候補者を集めることが求められます。この数値を設定することで、必要な広報活動やリクルーティング活動の規模を計画し、リソースを適切に配分することが可能となります。

採用スケジュールを策定する

採用活動は時間とリソースを必要とします。適切なスケジュール管理により、効率的に活動を進めることが可能となります。採用活動のスケジュールを策定する際には、母集団形成から面接、採用決定までの各フェーズの所要時間を考慮しましょう。また、業界の特性や応募者の動向も考慮に入れるとより具体的なスケジュールが作れます。例えば、新卒採用の場合、他社との競争を意識したスケジューリングが求められます。

ターゲットに合わせたアプローチ手法を選択する

採用する人材によって最適なアプローチ手法は異なります。新卒採用であれば大学訪問やインターンシップが有効でしょう。一方、ミドルクラスやエグゼクティブの採用であれば、人材紹介サービスやダイレクトリクルーティングが適している場合があります。また、業種や職種、技術の専門性によっても最適な手法は異なるため、しっかりとターゲット分析を行い、最適なアプローチ手法を選びましょう。

何を伝えるのか、訴求ポイントを検討する

候補者に興味を持ってもらうためには、企業の魅力を伝えることが重要です。企業のビジョンやミッション、働きがい、成長機会、文化など、候補者が共感し、魅力を感じるポイントを訴求しましょう。これらの訴求ポイントは、ウェブサイトや求人広告、面接など、多くの接点で一貫して伝えられるべきです。

チャネルごとのPDCAを回す

採用活動は一度きりのものではありません。各チャネルごとにPDCA(Plan, Do, Check, Act)サイクルを回し、活動の効果を評価し、改善を行うことが求められます。応募数や採用数だけでなく、応募者の質、採用後のパフォーマンスや定着率なども評価指標として取り入れましょう。また、市場の変化や新たな採用手法の登場に柔軟に対応できるよう、常に最新の情報をキャッチアップすることも重要です。

これら8つのステップは、適切な候補者を探し、その中から最良の人材を選出するためのフレームワークを提供します。採用の目的や対象者、スケジュール等を明確にし、その上で効果的なアプローチ手法を選択、適切なメッセージを伝えることで、有力な候補者を惹きつけます。
そして、各チャネルでの活動にPDCAサイクルを回すことで、活動の効果を最大化し、採用目標達成に向けて効率的に進めることが可能となります。


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母集団形成の具体的手法 15選

採用活動は、組織にとって重要ながらもコストがかかる一方です。コストを抑えつつ、質の高い人材を確保するための具体的な母集団形成手法を「コストを抑えた施策」「有料の施策」「番外編」に分けて紹介します。

コストを抑えた施策

知人・友人を紹介してもらう(リファラル採用)

リファラル採用は、既存の社員が知人や友人を紹介する形式の採用です。経験豊富な社員が良質な候補者を推薦する可能性が高く、また、紹介された候補者も既に組織内に信頼関係を持つ人物がいるため、採用後の定着率が上がるとされています。リファラル採用のコストは通常の採用プロセスに比べて格段に低いと言えます。

退職者を再雇用する(アルムナイ制度)

アルムナイ制度は、退職した社員を再雇用する制度です。既に組織の文化や業務内容を理解しているため、新規採用に比べて業務遂行までの時間を短縮できます。
また、退職者が新たなスキルや経験を持ち帰ることで、組織に新たな価値をもたらす可能性もあります。退職者を対象とした採用活動は、一般的な採用活動と比べてコストを抑えられることが多いです。

ハローワークで求人を出す

ハローワークは、求職者と求人者をつなぐ公的な機関で、利用料が無料または低コストです。各種の職種や業種の求人情報を提供しており、幅広い層からの応募が期待できます。また、一部のハローワークでは職業紹介の専門スタッフが在籍しており、組織のニーズに合った人材の探し方をアドバイスしてくれます。

【新卒】大学訪問し、推薦していただく

新卒採用においては、大学との連携が非常に有効です。大学訪問を通じて、大学のキャリアセンターや教員から優秀な学生の推薦を受けることが可能です。
また、大学との強いつながりは、ブランディングにも寄与し、他の学生に対する訴求力を高めます。大学訪問は、特定のターゲットに対する効率的なアプローチ手法であり、長期的な視点ではコストパフォーマンスの良い採用活動と言えます。

自治体のセミナーに参加する

自治体が主催するセミナーや就職イベントに参加することは、地元の人材と接点を持つ良い機会です。特に地域密着型の事業を展開している場合や、地元の人材を積極的に採用したい場合に有効です。自治体が主催するイベントは多くの求職者にアクセスされ、広範な人材プールを作ることができます。また、参加料が無料もしくは安価な場合が多いため、コストパフォーマンスが非常に良いです。

自社インターンシップやイベントを実施する

自社でインターンシップやイベントを開催することで、参加者に対して直接自社のビジョンやカルチャー、仕事内容を伝えることができます。また、長期インターンシップの場合、実際の仕事経験を通じて双方向の適性を確認することができます。インターンシップやイベントの企画・運営にはコストがかかりますが、その結果得られる情報の質や深さは、他の採用手法と比べても非常に高いです。

自社ホームページで情報発信を強化する

自社ホームページは、24時間365日、自社をPRする最も効率的なツールの一つです。ホームページ上での情報発信を強化することで、企業理念やビジョン、業務内容、社風、福利厚生など、求職者が知りたい情報を的確に伝えることができます。
また、エンゲージメントを高めるためのコンテンツ、例えば社員インタビューや職場風景の写真、動画なども有効です。専門的なWebデザインやコンテンツ制作には一定のコストがかかりますが、長期的に見ると高いリターンをもたらす投資と言えます。

有料の施策

母集団形成は質の高い人材を確保するための重要なプロセスです。ここでは有料で活用できる、効果的な母集団形成の手法を5つ紹介します。

就職・転職サイトに掲載する

複数の就職・転職サイトに求人情報を掲載することで、広範な層の求職者にアクセスすることが可能です。これらのサイトは一般的に多くのユーザーを抱えており、求人情報が多くの人々に露出する機会を提供します。また、サイトによってはターゲットとする職種や業界、経験年数等に特化したサービスを提供しているため、組織のニーズに合わせた母集団形成が可能です。

求人情報誌、新聞等に掲載する

伝統的な媒体である求人情報誌や新聞への掲載も依然として有効です。特に地域密着型の媒体は、地元の求職者を集めるのに適しています。また、特定の職種や業界に特化した媒体を選ぶことで、ターゲットとする人材への露出を高めることができます。

人材紹介会社に依頼する

人材紹介会社は、そのネットワークと経験を活かして、組織のニーズに合った人材を紹介します。特に経験豊富な専門職や、特定のスキルを持つ人材を探す際に有効です。また、人材紹介会社が面接や書類選考の一部を代行することで、採用プロセスを効率化することも可能です。

合同説明会のイベントにブースを出す

新卒採用において、合同説明会は一度に多くの学生と接触する機会を提供します。自社のビジョンや働き方を直接伝えることができ、また参加学生から直接質問を受けることで、より深い理解を得ることができます。一方、複数の企業が一堂に会するため、他社との差別化を図ることが求められます。

ダイレクトリクルーティングツールを使用する

ダイレクトリクルーティングツールは、SNSやプロフェッショナルネットワークを活用して、直接求職者にアプローチする手法です。これらのツールを活用することで、転職潜在層(積極的には転職活動を行っていないが、良い機会があれば考えるという人々)にもアクセスすることが可能になります

以上の手法は有料ではありますが、それぞれが提供する広範な露出の機会や特化したサービスを利用することで、効果的な母集団形成が可能です。組織のニーズや採用戦略に合わせて、適切な手法を組み合わせることが重要です。

番外編

一般的な母集団形成の手法に加え、ここでは少々異なるアプローチを取る3つの方法を紹介します。

テレビ・ラジオでの告知

テレビやラジオは、広範囲の人々にアクセスする手段として有効です。特に地域密着型の企業や特定の業界、職種に特化したメディアを利用すると、対象者にダイレクトにメッセージを届けることができます。メディア選びには、放送エリア、ターゲット層の視聴・聴取率、放送内容との相性などを考慮する必要があります。また、広告コピー作成の際には、企業の魅力を短時間で伝えられるようなキャッチーで分かりやすいメッセージを心掛けましょう。

M&A

企業の規模を拡大したい、特定のスキルやノウハウを得たいという時には、M&Aを検討することもあります。M&Aにより、他社の人材や組織文化、技術をそのまま取り入れることが可能になります。ただし、組織間の文化の違いやコミュニケーションの課題など、新たな問題も生じる可能性があるため、慎重な計画と実行が必要です。

歩留まりを高めて母集団に頼らない

母集団形成は採用成功のための重要な一歩ですが、それだけに頼るのではなく、採用プロセス全体の効率化にも注力することが重要です。具体的には、応募から面接、内定までの流れ(いわゆる”歩留まり”)をスムーズに進めるための工夫が求められます。例えば、書類選考の基準を明確にする、面接の質を高めるための研修を実施する、採用後のオンボーディングを充実させるなどの取り組みが考えられます。これらの工夫により、少ない母集団でも高品質な人材を確保することが可能になります。

これらの手法は一見すると母集団形成から離れた取り組みのように思えますが、広い視野で考えれば、全て人材確保に繋がる重要な施策と言えるでしょう。特定のケースや組織の状況に応じて、これらの手法を適切に選択・活用することが求められます。

まとめ

母集団形成は、採用活動を行なう際の根底になる重要な工程です。人材獲得競争がより激しくなってくるこれからの時代において、母集団形成をできる企業、できない企業がはっきりと分かれてくるでしょう。ナンバーズでは自社に合わせた最適な母集団形成の手法はもちろん各種施策の最適解をご提案します。ぜひ自社の採用活動に活かしてください。



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筆者:ナンバーズ株式会社

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