RPO ピックアップ 公開日:2023/08/07 更新日:2023/10/06

RPOとは?人材採用のための効果的かつ戦略的なアウトソーシングソリューション

現代の競争が激化するビジネス環境において、優れた人材の確保は企業の事業成長において必要不可欠です。 しかし、適切な人材を見つけるための労力や時間を費やすことは、多くの企業にとって課題となっています。 また、採用手法の多様化に伴い、採用業務活動に大きな負担がかかり、悩んでいる企業が増えています。 そこで企業が大きく注目し、登場するのがRPO(Recruitment Process Outsourcing)です。 RPOは、人材採用のプロセスを外部の専門企業に委託し、戦略的かつ効果的な人材確保を実現するためのソリューションです。

RPOの基本概念

RPOとは?

RPOとは、Recruitment Process Outsourcingの略称であり、人材採用プロセスをRPOサービスベンダーに委託する戦略的なアウトソーシングソリューションです。

日本では、「採用代行」や「採用アウトソーシング」、「採用サポート」とも呼ばれ、
企業が効果的かつ効率的に優れた人材を採用するための支援を受けることができます。

採用計画の立案および実行をトータルに支援し、採用手法やチャネルの選定をはじめ、採用にかかわるあらゆるプロセスの最適化を通じて貴社の採用成功をともに実現します。

RPOの主な特徴と具体的な支援内容

RPOの特徴は以下の通りです。
まず、RPOは専門的な人材採用のノウハウと経験を持つ専門企業によって提供されることが一般的です。彼らは組織のニーズや要件を理解し、最適な採用戦略と手法により人材を探し出します。
また、RPOは個別のプロジェクトや長期的なパートナーシップの形で提供される場合があり、企業の要求や目標に合わせたカスタマイズされたサービスを提供します。

RPOの具体的な支援内容には、以下があります。

採用戦略の策定

●人材要件定義
●採用プロセス設計
●採用ブランディング
●業務効率化設計
企業の事業計画、人員計画などに基づいて、採用活動の目標を達成するための各種プランニングを行います。

母集団形成

様々な求人媒体への出稿手続きや求人票の作成、またエージェント管理による推薦数増加など一貫して代行してもらえます。またインターンシップや企業説明会等各種イベントの企画や運営まで行っているRPOサービスベンダーもあります。

応募者対応

採用活動では求職者とのやりとりが膨大に発生します。RPOサービスベンダーを活用することで応募者の受付対応、説明会や面接への日程調整、書類回収等を代行
してもらうことが可能です。

選考、結果通知

応募者のスクリーニング業務や選考も代行可能です。選考基準に則り書類選考や面接などを代行します。
また合否連絡やその後の入社までの手続きも実施します。

進捗報告、レポーティング

長期にわたる採用業務において成果の評価と改善を行うことはとても大切です。
採用プロセスの効果やパフォーマンスを定量的および定性的な指標で評価し、RPOの効果を確認します。また、フィードバックや改善のための提案を行います。

RPOが注目される背景

RPOマーケットは世界規模では2031年までCAGR(年平均成長率)19%の見通しであり国内市場でみても成長は顕著です。

労働人口の減少、人材獲得競争が激しさを増している昨今。
優秀な人材の獲得を巡り、各社が採用活動に力を入れています。
募集をかければ採用できた時代とは異なり、採用を成功させるためには応募者に対する迅速丁寧な対応や細かなフォローが求められるようになっています。
また、採用手法は多様化し管理の複雑さが増加。限りある社内の人員だけでは業務をさばききれなくなってきていることから採用代行の需要が高まっています。

RPOの利点

コスト削減と効率化

RPOの最大の利点の一つは、コスト削減と効率化です。企業が人材採用プロセスを自社内で行う場合に比べて、RPOを活用することで人材採用にかかるコストを削減できます。
特に採用業務の中で時間がかかる「求職者への対応」や「面接スケジュール調整」「書類の管理」「候補者・求職者への連絡」などの大きな工数を減らすことができ、その空いた工数でコアな採用業務に時間を割くことができます。

RPOサービスベンダーは効率的なリソース管理や採用プロセスの最適化を行い、労働力コストや求人広告費、採用活動にかかる時間を削減します。

専門知識と経験の活用

RPOサービスベンダーは人材採用における専門知識と豊富な経験を持っています。彼らは採用トレンドや最新の人材マーケットに精通しており、優れた候補者を見つけ出すための戦略や手法を熟知しています。企業はRPOサービスベンダーの専門知識と経験を活用することで、優れた人材の獲得に成功しやすくなります。

リスク管理とコンプライアンスの向上

人材採用には様々なリスクや法的な要件が存在します。RPOを活用することで、企業はリスク管理とコンプライアンスの向上を図ることができます。RPOサービスベンダーは背景調査や書類管理、労働法や雇用規制への適合など、法的要件を遵守するためのプロセスを確立しています。

柔軟性とスケーラビリティの確保

企業の人材ニーズは時折変動することがあります。RPOを活用することで、企業は柔軟性とスケーラビリティを確保することができます。人材需要が増加した場合には迅速に対応し、逆に需要が減少した場合には人員の調整を行うことが可能です。RPOサービスベンダーは柔軟な人材ソリューションを提供し、企業のニーズに合わせた採用プロセスを調整します。

タレントパイプラインの構築とブランドイメージの向上

RPOはタレントパイプラインの構築とブランドイメージの向上にも貢献します。RPOサービスベンダーは企業の雇用ブランドを強化し、魅力的な求人広告や採用マーケティングを通じて優れた候補者を引き付けます。また、長期的なパートナーシップを築くことで、タレントパイプラインを構築し続けることが可能です。

RPOを活用することで、企業はコスト削減、効率化、専門知識の活用、リスク管理の向上、柔軟性の確保、タレントパイプラインの構築とブランドイメージの向上など、さまざまな利点を享受することができます。

RPOの導入手順

ビジネスニーズと目標の明確化

RPOを導入する前に、まずはビジネスニーズと目標を明確化することが重要です。企業はなぜRPOを導入する必要があるのか、どのような課題や目標を解決したいのかを明確にしましょう。例えば、人材確保のスピードアップやコスト削減、採用プロセスの効率化など、具体的な目標を設定します。

RPOサービスベンダーの選定

次に、適切なRPOプロバイダーを選定します。市場にはさまざまなRPOサービスベンダーが存在し、それぞれが異なるサービスや専門知識を持っています。企業は自社のニーズに合ったRPOサービスベンダーを選ぶために、複数のベンダーを比較し、参考となる事例やクライアントの評価を調査することが重要です。
また、ベンダーの経験や専門性、文化の適合性なども考慮して、企業のビジネス成功を考えているパートナーを選定しましょう。


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プロジェクトの立ち上げと実行

RPOの導入後は、プロジェクトの立ち上げと実行を行います。まず、RPOサービスベンダーとのキックオフミーティングを行い、目標やプロジェクトのスケジュール、役割分担などを共有しましょう。RPOサービスベンダーは企業のニーズに合わせた採用プロセスを設計し、候補者のスクリーニングや面接、背景調査などを実施します。企業はRPOプロジェクトの進捗状況を定期的にモニタリングし、必要に応じてプロジェクトの調整や改善を行います。

成果の評価と改善

RPOの導入後は、成果の評価と改善を行うことが重要です。企業は採用プロセスの効果やパフォーマンスを定量的および定性的な指標で評価し、RPOの効果を確認します。また、フィードバックや改善のための提案をRPOサービスベンダーと共有し、継続的な改善を促進します。成果の評価と改善は、RPOの効果を最大化し持続的な成功を確保するために欠かせません。

RPOの導入手順では、ビジネスニーズと目標の明確化、RPOサービスベンダーの選定、プロジェクトの立ち上げと実行、成果の評価と改善というステップが含まれます。これらの手順を適切に実行することで、RPOの効果的な導入と成功を実現することができます。

RPOの成功事例

企業Aの人材採用効率化

企業Aは持続的な成長を遂げる中で、急速な人材採用のニーズに直面しました。しかし、従来の採用プロセスでは候補者のスクリーニングや面接のスケジューリングなどに多くの時間と労力を要していました。そこで企業AはRPOを導入し、人材採用の効率化を図りました。

RPOサービスベンダーは企業Aのニーズに合わせた採用プロセスを設計し、候補者のスクリーニングや面接の実施を効率化しました。また、求人広告の最適化や採用データの分析を通じて、優れた候補者の特定を支援しました。結果として、企業Aは人材採用にかかる時間とコストを大幅に削減し、優れた人材を迅速に確保することができました。

企業Bの優秀な専門人材確保

企業Bは競争の激しい市場で活動する中で、優れた専門人材の確保に課題を抱えていました。特定の専門分野における競争力の高い人材を見つけ出すことは困難であり、人材採用に多くの時間と労力を費やしていました。そこで企業BはRPOを活用して、優秀な専門人材の確保を目指しました。

RPOサービスベンダーは企業Bの業界と専門分野に精通しており、特定のスキルや経験を持つ候補者の特定に専門知識を活用しました。また、業界ネットワークや関連組織とのパートナーシップを通じて、優れた専門人材の情報を収集しました。結果として、企業BはRPOの活用により、競争力のある専門人材を迅速に獲得することができました。

企業Cのグローバル展開におけるRPOの活用

企業Cはグローバル展開を進める中で、異なる地域や文化での人材確保に課題を抱えていました。グローバルな市場で活動するためには、現地の文化や労働市場に精通した人材の獲得が不可欠であり、それには大きなリソースが必要でした。そこで企業CはRPOを活用して、グローバル展開における人材確保の課題を解決しました。

RPOサービスベンダーは異なる地域の労働市場に精通しており、現地の文化やニーズを理解した採用プロセスを設計しました。また、グローバルな人材ネットワークやパートナーシップを活用し、現地の優れた人材の特定と獲得を支援しました。結果として、企業CはRPOの活用により、異なる地域で適切な人材を効果的に確保し、グローバル展開を成功させることができました。

これらの成功事例は、企業がRPOを活用することで人材採用における課題を解決し、優れた人材の確保と競争力の向上を実現することができることを示しています。

RPOの課題と解決策

プロセスの透明性とコミュニケーションの課題

RPOを導入する際には、プロセスの透明性やコミュニケーションの課題が生じることがあります。企業とRPOサービスベンダーの間での情報共有や意思疎通がスムーズに行われない場合、採用プロセスにおける進捗状況や候補者の状況についての不明瞭さが生じる可能性があります。

この課題を解決するためには、明確なコミュニケーションチャネルとルールを設定することが重要です。定期的な進捗報告やミーティングの実施、共有ドキュメントやプロジェクト管理ツールの活用など、情報の透明性を高める仕組みを整えましょう。また、双方向のコミュニケーションを促すことで、意見やフィードバックの交換を円滑に行うことができます。

企業文化との整合性の課題

企業文化との整合性は、RPO導入時に重要な課題となります。企業が個性や価値観を持っている場合、外部のRPOサービスベンダーとの文化の整合性が問題となることがあります。採用プロセスや候補者の選定基準が企業文化に合わない場合、求める人材の特性や文化的な適合性を見極めることが難しくなる可能性があります。

この課題を解決するためには、RPOサービスベンダーとのカルチャーフィットを重視しましょう。ベンダーの文化や価値観が企業と合致するかを評価し、共通の理解や期待を確立することが重要です。また、文化の整合性を考慮した採用基準や評価基準の設定を行い、企業の独自性を尊重しながらも適切な人材を選定できるようにしましょう。

データセキュリティとプライバシーの課題

RPOを導入する際には、データセキュリティとプライバシーの課題が懸念されることがあります。企業は候補者の個人情報や機密情報をRPOサービスベンダーと共有する必要がありますが、情報漏洩や不正アクセスのリスクが存在します。

この課題を解決するためには、データセキュリティとプライバシーの確保に対する厳格な基準を設けることが重要です。RPOサービスベンダーとの契約や取り決めにおいて、データ保護や情報セキュリティの規定を明確に定めましょう。また、ベンダーが適切なセキュリティ対策を実施し、個人情報保護法や規制への遵守を徹底することも重要です。定期的な監査や評価を行い、データセキュリティとプライバシーの管理を確保しましょう。

以上の解決策により、RPO導入時に生じるプロセスの透明性とコミュニケーションの課題、企業文化との整合性の課題、データセキュリティとプライバシーの課題を克服することができます。

RPOの将来展望

技術革新とデジタル化の影響

RPOの将来展望において、技術革新とデジタル化が大きな影響を与えると予想されます。採用プロセスにおける自動化や効率化のニーズが高まる中、AI、ロボティクス、プロセスオートメーションなどの先端技術の活用が進むことで、RPOの効果と効率性がさらに向上するでしょう。

候補者のスクリーニングやマッチング、応募者のエンゲージメントの向上など、人材採用におけるさまざまな領域で技術の活用が進むことが予測されます。

AIと機械学習の活用

AIと機械学習の進化により、RPOではより高度な候補者マッチングや予測分析が可能になるでしょう。候補者のスキルや経験、文化的な適合性など、さまざまな要素を考慮した最適なマッチングが自動化され、人材の品質と効率性が向上します。

また、大量のデータを解析し、将来の採用トレンドや人材需要の予測を行うことで、戦略的な採用計画の立案や人材パイプラインの構築がより効果的に行えるようになるでしょう。

グローバル化と多様化への対応

グローバルなビジネス環境において、企業は異なる地域や文化における人材ニーズに対応する必要があります。RPOは多様な人材の確保や地域特性の理解、グローバル採用戦略の策定などにおいて重要な役割を果たします。

将来の展望では、さらなるグローバル化と多様化に対応するために、RPOプロバイダーは地域の労働市場の情報収集や現地のネットワーク構築、異文化コミュニケーションの能力を持つことが求められるでしょう。

継続的な改善とイノベーションの重要性

RPOの将来展望においては、継続的な改善とイノベーションの重要性が高まると考えられます。人材採用の環境やトレンドは常に変化しており、企業はこれに迅速に対応する必要があります。RPOプロバイダーは常に最新のベストプラクティスや技術動向にアンテナを張り、採用プロセスの改善やイノベーションを推進することが求められるでしょう。また、顧客のフィードバックやニーズを反映させながら、柔軟なサービス提供とカスタマイズも重要な要素となるでしょう。

RPOの将来展望では、技術革新やデジタル化の活用、AIと機械学習の進化、グローバル化と多様化への対応、継続的な改善とイノベーションの重要性が注目されます。これらの要素を取り入れながら、RPOはより効果的かつ戦略的な人材採用ソリューションとして進化していくことでしょう。

結論

RPOは、企業が優れた人材を獲得するための戦略的なアウトソーシングソリューションです。コスト削減、効率化、専門知識の活用、リスク管理、柔軟性の確保など、さまざまな利点をもたらします。成功事例や課題解決策、将来展望を通じて、RPOの価値と可能性を示しました。企業はビジネスニーズや目標に基づき、RPOを導入することで、優れた人材確保と競争力強化を実現できるでしょう。



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筆者:ナンバーズ株式会社

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