リクルーティング ピックアップ 公開日:2024/04/26 更新日:2024/04/25

母集団形成に役立つ学生送客サービスとは?他の母集団形成方法との違い

母集団形成方法の一つである学生送客サービスは、企業が開催するイベントや選考会に特定の学生群を効率的に動員する方法を指します。 当記事では、母集団形成方法の一つである学生送客サービスのメリット、実際の成功事例や、学生送客サービスの簡単な導入方法について、お伝えします。


学生送客サービスとは

学生を選考や説明会などに動員してもらえる

学生送客サービスは、企業が特定の選考プロセスや説明会などのイベントに学生を動員するために利用されるサービスです。このサービスを利用することで、企業は自社の情報を直接学生に伝える機会を持つことができますし、学生は自身のキャリア開発に有益な情報を得ることができます。

主に専門の人材紹介企業が提供しており、学生にとっては自己のスキルやキャリアの興味に合った機会を探す手助けを受けることが可能です。企業側から見れば、ターゲットとする学生層に効果的にアプローチする手段となり、適切な候補者を発見しやすくなる利点があります。

また、学生にとっては、多様な企業と直接接触することで自分のキャリアに合った選択肢を見つけやすくなります。このように、学生送客サービスは企業と学生双方にとって有益なツールとして機能しています。

送客数に応じて料金が発生する

学生送客サービスでは、送客数に応じて料金が発生する方式が採用されており、企業が主催する説明会や選考会などのイベントに参加する学生の数が多いほど、料金も増加します。この料金体系は参加学生数に基づくため、企業は実際に得られる価値、つまり動員された学生数に直接対価を支払うことになります。サービス提供者にとっては、より多くの学生を集めるほど報酬が増えるため、質の高い集客を行う強い動機付けとなります。

一方で、企業は効果を容易に評価できるため、費用対効果の高いリクルーティングが可能です。予算管理がしやすく、必要な時に必要な数の学生を確保できる計画性の高さも、この方式の大きな利点です。このような料金体系は特に大規模なイベントや多くの参加者を想定する場合に有効であり、企業は具体的な成果に基づいて費用を支払うことになるため、無駄な支出を抑えることができます。

どのような学生を送客して欲しいか指定できる

学生送客サービスを利用する際、企業は特定の条件や要望に基づいてどのような学生を送客して欲しいかを指定することが可能です。例えば、特定の専攻やスキル、学年、またはキャリアの志向など、企業のニーズに合致する学生のプロファイルを設定できます。これにより、企業は自社の求める特定の才能や特性を持つ学生群にピンポイントでアプローチすることができ、効率的なリクルーティングが期待できます。

サービス提供者はこの情報を基に、適切な大学や学部と連携を取り、条件にマッチする学生を説明会や選考会に誘致します。このプロセスは、企業にとって理想的な候補者を獲得する機会を高めるだけでなく、学生にとっても自分の興味や専門性を生かせる企業と出会うチャンスを提供するため、双方にメリットがあります。

学生送客サービスで母集団形成を行うメリット

成功報酬のため初期費用がかからない

学生送客サービスを利用する際の大きなメリットの一つは、成功報酬型の料金体系により初期費用がかからない点です。このシステムでは、学生が説明会や選考に参加した際にのみ、企業への料金が発生するため、採用が成功するまでのリスクが低減されます。これにより、特に予算が限られている中小企業やスタートアップなどが大きな負担を感じることなく、積極的に人材獲得の機会を探求できます。

さらに、成功報酬型のアプローチは、サービス提供者に対しても質の高い候補者の提供を促すインセンティブを与えるため、企業としてはより効果的なリクルーティングが期待できるという利点があります。サービス提供者は企業の求める条件に最適な学生を見つけ出すために努力を重ね、適切な候補者を提供することで報酬を得るため、そのプロセスにおいて質の向上が図られます。

このように、初期費用の発生しない成功報酬型の学生送客サービスは、企業にとって費用対効果の高い採用活動を実現する手段として非常に有効です。企業は必要な時に必要な人材を確実に確保することができ、無駄なコストを抑えつつ、効率的な母集団形成を進めることが可能になります。

工数をかけずに学生と接触できる

学生送客サービスを活用することのメリットの一つは、工数をかけずに多数の学生と接触できる点です。通常、学生を自社の採用イベントに集めるためには、スカウト活動や求人媒体の頻繁な更新が必要となりますが、これらの作業は大幅な時間とリソースを消費します。しかし、学生送客サービスを使用することで、企業はこれらの手間を省略できます。サービス提供者が企業のニーズに合わせて適切な学生を選定し、計画的にイベントや説明会へ動員するため、企業は自らが直接関与することなく効率的に学生と接触する機会を得ることができます。

このプロセスは、特にリソースが限られている企業や、迅速に母集団を形成したい場合に特に有効です。学生送客サービスを利用することで、企業は学生との直接的なエンゲージメントを増やしながら、採用プロセスの初期段階での手間とコストを大きく削減することが可能になります。このように、学生送客サービスは、スカウトや媒体の更新といった従来のリクルーティング活動に比べて、より少ない労力で幅広い学生と接触する手段を提供します。

学生送客サービスで母集団形成を行うデメリット

メディアなどの手法に比べて割高になることがある

学生送客サービスを利用した母集団形成は、ターゲットを絞ったアプローチで高い効果をもたらす一方で、コストが割高になることが主なデメリットです。このサービスは、特定の学生層に直接アクセスし、カスタマイズされたキャンペーンを展開するために、一般的なオンライン広告や伝統的な求人広告よりも高額な費用がかかる場合があります。

加えて、サービス提供者が高品質な候補者を保証するために投入する労力も、コストを増加させる一因です。これらの高い投資は、特に予算に限りがある企業にとって大きな負担となりうるため、リクルーティング活動において他の手法とのバランスを慎重に考慮することが重要です。

説明会への送客の場合、選考に進まなかったとしても費用が発生する

学生送客サービスを利用して説明会へ学生を送客する場合、特定の学生が最終的に選考に進むかどうかにかかわらず、参加した学生の数に基づいて費用が発生します。これは、サービスが採用の成功によって報酬が発生するものではなく、参加者数に基づいた課金が行われるためです。つまり、多数の学生が説明会に参加した場合でも、その中から実際に選考に進む学生が少なかったり、全くいなかったりしても、企業はすでに参加学生数に基づいて費用を支払う必要があります。

このような課金システムは、企業にとって費用対効果を考慮する上でリスクを伴います。企業は予算内で効果的なリクルーティングを実施したいと考えていますが、期待したほど選考に進む学生がいない場合、投資した費用に見合う成果が得られないこともあります。そのため、企業は説明会やその他のイベントにどの程度の学生を送客するか、慎重に計画する必要があります。また、学生送客サービスの選定時には、費用構造やサービスの内容を十分に評価し、最終的なリターンを最大化できるサービス事業者を選ぶことが重要です。このように、母集団形成のための学生送客サービスは便利ですが、コストと成果のバランスを取ることが必要とされます。

指定した学生の属性によっては送客が難しい場合がある

学生送客サービスを利用する際のデメリットの一つに、指定した学生の属性によって送客が難しい場合があることが挙げられます。これは、送客サービスを提供している会社によって得意とする領域が異なるためです。例えば、ある会社は工学部の学生の送客に強みを持っている一方で、高偏差値の学生や特定の少数派群に対しては送客が困難な場合があります。そのため、企業が特定の属性を持つ学生を対象として送客を希望する場合、サービス提供者の専門性や過去の実績をしっかりと評価し、自社のニーズに合致するサービスを提供できる会社を選定する必要があります。

企業が特定のスキルセットや背景を持つ学生を求める際には、そのニーズに精通した送客サービス会社を選ぶことが成功の鍵となります。適切なサービス提供者を選ぶことで、求める学生層に効率的にリーチし、リクルーティングプロセス全体の効果を最大化することが可能です。しかし、不適切な選択をすると、望む属性の学生との接点を確保できず、リクルーティングの機会損失につながるリスクもあります。

他の母集団形成方法との違い

マイナビ・リクナビなどの就活ナビサイトとの違い

学生送客サービスとマイナビやリクナビなどの就活ナビサイトとの主な違いは、アプローチの個別性とターゲットの特定性にあります。就活ナビサイトは広範囲にわたる学生にアクセスし、多くの企業と学生をマッチングするプラットフォームを提供します。これに対し、学生送客サービスは企業が特定の条件や属性を持つ学生をピンポイントでターゲットとする場合に特化しています。つまり、就活ナビサイトは一般的な情報提供や広告の場として機能し、多数の求職者と広告を見る機会を提供するのに対し、学生送客サービスはよりカスタマイズされたニーズに応じて特定の学生群に直接アプローチします。

例えば、特定の技術分野で優れた学生や特定の地域の学生など、企業の詳細な要望に基づいて候補者を絞り込むことができます。これにより、企業は効率的に目的の学生層にアプローチし、リソースを最適に活用することが可能です。一方で、就活ナビサイトは広告や情報提供を通じて無差別に多くの学生にリーチし、その中から興味を持った学生が応募する形を取ります。このため、学生送客サービスは特定のニーズに対して高い効果を発揮する一方で、就活ナビサイトはより広範囲なリクルーティングが可能です。

オファーボックス・キミスカなどダイレクトリクルーティングとの違い

学生送客サービスとダイレクトリクルーティングプラットフォーム(例えばオファーボックスやキミスカ)の違いは、リクルーティング手法と学生へのアプローチにあります。ダイレクトリクルーティングでは、企業がプラットフォームで学生のプロフィールを閲覧し、選ばれた学生に直接オファーを送ります。これにより、企業は積極的に自社のニーズに合った候補者を選ぶことができ、効率的なリクルーティングが実現します。

一方で、学生送客サービスは、企業が開催するイベントや説明会へ特定の学生を動員することを目的としています。企業の要望に基づいて適切な学生を選出し、イベントへ誘導することに特化しており、企業と学生との直接的な対話を促進します。この方式は、学生との深い関係構築を可能にする点でダイレクトリクルーティングと異なります。

このため、ダイレクトリクルーティングは直接的なアプローチを提供するのに対し、学生送客サービスは実際のイベントでの交流を通じて接点を持つ箇所が特徴です。どちらも企業のリクルーティング戦略に応じて有効な手段です。

新卒人材紹介との違い

学生送客サービスと新卒人材紹介との間には、アプローチの方法とリクルーティングの焦点に明確な違いがあります。新卒人材紹介は、個々の学生のスキルや経験、キャリアの希望を詳細に把握し、これらの情報に基づいて企業の特定の要求に応じた候補者を直接推薦するサービスです。このプロセスは高度にパーソナライズされており、企業と候補者の間の精密なマッチングに焦点を当てています。また、多くの場合で採用決定時に費用が発生するという点でリスクが低いです。

一方、学生送客サービスは、企業が主催するイベントや選考会に多くの学生を効率的に動員することを目的としています。このサービスは、特定のイベントやプログラムへの学生の参加を促すことによって、広範な接触と初期の母集団形成を実現します。ここでは、個別のマッチングよりも、大量の学生との接触を通じて、潜在的な候補者を発見し、選考プロセスを進めることが主目的です。何名の学生を送客したかによって費用が発生するため、人材紹介に比べるとリスクがあるということになります。

これらの違いから、新卒人材紹介はよりターゲットを絞った採用が必要な場合に適しており、学生送客サービスは迅速に大規模な候補者プールを形成したい場合に特に有効です。それぞれのニーズに応じて選ばれるべき手法であり、企業のリクルーティング戦略において重要な役割を果たします。

まとめ

学生送客サービスは、企業が開催するイベントや選考会に特定の学生群を効率的に動員する方法です。このサービスは、広範囲にわたる学生との接触を図り、迅速に母集団を形成することが特徴です。特に大規模なイベントで多くの候補者と接触したい場合や、特定の属性を持つ学生を集めたい場合に有効です。

他の母集団形成方法には、新卒人材紹介とダイレクトリクルーティングプラットフォームがあります。新卒人材紹介は、企業の具体的なニーズに応じて個別の候補者を精密に推薦するサービスで、個々の候補者と企業のマッチングに重点を置いています。ダイレクトリクルーティングプラットフォームは、企業が学生のプロフィールを直接閲覧し、興味のある学生に直接オファーを出すことができる方式で、より積極的なリクルーティングが行えます。各手法はそれぞれ異なるニーズと戦略に応じて選ばれ、企業はこれらの方法を状況に応じて利用することで、効率的かつ効果的なリクルーティングを実現することが可能です。


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筆者:ナンバーズ株式会社

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