リクルーティング ピックアップ 公開日:2024/03/25 更新日:2024/03/25

出し方次第で承諾率が変わる!効果的な内定出しのポイント

内定出しの効果的な方法とは、学生からの承諾率を上げるために出し方や期限に工夫を加えることを指します。 当記事では、効果的な内定出しのメリットや、実際の成功事例、簡単な導入方法について、お伝えします。

「内定」の意味とは

「内定」と「内々定」のちがい

内定と内々定は、就職活動の過程で生じる二つの用語で、似ているようでその意味や使われ方には大きな違いがあります。

内々定は、企業が就職希望者に対して、正式な採用意思を伝える一歩手前の非公式な段階を指します。この段階では、企業は口頭や非公式の文書で採用の意向を伝えますが、まだ正式な契約や手続きには至っていません。

一方、内定は内々定よりも一歩進んだ、企業から就職希望者への正式な採用のオファーを指します。内定が出された時点で、企業は就職希望者に対して正式な書類を提出し、就職希望者はそのオファーを受け入れるかどうかを判断します。内定の段階では、双方間での契約が法的な効力を持ち始め、具体的な就労条件や開始日などの詳細が確定されます。

このように、内々定と内定は就職プロセスの異なる段階を表しており、内々定が非公式で予備的な段階であるのに対し、内定は正式な採用の意思表示という位置付けです。したがって、内々定を受けた後も、就職活動を続けるかどうかは個人の判断に委ねられますが、内定を受けた場合は、企業との間で具体的な雇用契約に向けて話を進める段階に入ります。この違いを理解することは、就職活動をスムーズに進める上で非常に重要です。

内定は原則として取り消せない

採用過程において、企業から就職希望者に対して出される内定は、その名の通り、企業がその人物を正式に雇用する意思を表明したものです。したがって、内定は原則として取り消しはできないとされています。

内定取り消しには重大な理由が必要であり、それには就職希望者が提出した書類や面接中の発言に重大な虚偽があった場合や、就職希望者が犯罪に関与するなど、明らかに企業の信頼を裏切る行為が発覚した場合などが含まれます。ただし、こうした事態は極めて稀であり、多くの場合、内定が一度出された後に取り消されることはありません。

内定取り消しを避けるためにも、就職活動を行う際には正直かつ透明性があることを意識して行動することが重要です。また、企業側も内定を出す際には、その決定に至るまでのプロセスを慎重に進め、不当な理由で内定を取り消すことがないよう、責任を持って対応する必要があります。内定は、就職希望者と企業の間での約束とも言えるため、この約束を尊重し、信頼関係を守ることが、健全な雇用関係を築く上で欠かせない要素になります。

内定出しの手順

内定したことを通知する

内定の通知は、採用プロセスの中で極めて重要な手続きの一つです。この段階では、企業が選考を経て採用を決定した候補者に対し、その旨を伝え、正式な雇用のオファーを行います。内定通知は、口頭での通知や、電子メール、書面による正式な書類を用いて行うことが一般的です。この通知には、入社日、勤務条件、給与、勤務地など、候補者が知る必要がある具体的な情報が含まれます。

内定通知書を作成する

内定通知書の作成は、採用プロセスの終盤における重要な手続きです。この書類は、採用決定を正式に候補者に伝え、企業が提供する具体的な雇用条件を明記するために用います。内定通知書には、候補者の名前、採用を決定したポジション、入社予定日、勤務地、給与条件、その他の雇用条件(福利厚生、休暇、研修の有無など)を含めることが一般的です。また、候補者が内定を受諾するための期限も設定し、返信方法を指示します。

内定通知書を作成する際には、文書が正式であることを意識し、企業のロゴや代表者の署名を入れることで、書類の正式性と信頼性を高めます。内容は明確かつ簡潔に保ち、候補者が重要な情報をスムーズに理解できるようにします。さらに、内定通知書は、就職希望者に対する企業の姿勢を反映するものであるため、歓迎のメッセージや入社に対する期待を表現する文言を加えると、ポジティブな印象を与えることができます。

内定通知書の送付は、電話や面接での口頭での通知に続いて行われることが多く、正式な採用プロセスの確認として機能します。この文書は、候補者と企業の間の初期の契約条件を確立し、両者間の合意の基盤となります。適切に作成された内定通知書は、候補者に安心感を提供し、企業への良好な第一印象を与える重要な役割を果たします。

内定を承諾するかどうか連絡をもらう

内定を出した後、候補者からの承諾の返答を待つプロセスは、採用活動における重要な次のステップです。内定通知を受け取った候補者は、提案された雇用条件を検討し、そのオファーを受け入れるかどうかを決定します。この段階では、企業は候補者に十分な検討期間を与えることが重要です。通常、内定通知書には、受諾または辞退の意向を企業に伝えるための期限が設定されています。

候補者からの返答を受けるこのプロセスは、採用の成功を左右するため、企業は候補者が決断を下しやすい環境を整え、必要に応じて追加情報を提供するなど、積極的なコミュニケーションを図るべきです。承諾を得た後は、迅速に入社手続きを進め、新しいメンバーをチームに迎え入れる準備をします。

雇用契約を結ぶ

内定を承諾した後、企業と候補者との間で雇用契約を結ぶことは、正式な雇用関係の始まりを意味します。この段階では、企業は候補者に対し、具体的な勤務条件、給与、勤務時間、休暇、福利厚生などを明記した正式な雇用契約書を提供します。この契約書は、双方の権利と義務を法的に定義し、誤解を防ぐための重要な文書です。

雇用契約を結ぶ際には、候補者が契約内容を十分に理解し、質問や懸念がある場合にはそれをクリアにする機会を提供することが大切です。契約内容に対する合意が得られたら、候補者と企業の代表者が契約書に署名し、日付を記入します。通常、契約書は二部作成され、双方がそれぞれ署名した文書を保持することになります。

内定出しで工夫するべきポイント

メールではなく電話で伝える

内定の通知を行う際に、メールではなく電話で伝えることは、多くの利点があります。電話での直接的なコミュニケーションは、候補者に対する企業の真剣な関心と熱意を伝えることができ、候補者とのつながりを強化します。この個人的な接触は、ポジティブな印象を与え、候補者が内定の喜びをより強く感じることにつながります。

電話での内定通知は、候補者の初期の反応を直接確認する機会も提供します。これにより、企業は候補者の疑問や懸念に即座に対応し、必要な情報を提供することができます。また、対話を通じて、オファーに対する候補者の意向が明確になり、双方の間で迅速に合意に至ることが可能になります。

さらに、電話での内定通知は、入社前からの良好な関係構築に寄与し、新しい従業員が企業文化にスムーズに溶け込むための基盤を作ります。

電話での通知は、企業の人間味と候補者への配慮を示す方法として、メールよりも高く評価される傾向にあります。このようなアプローチは、企業のイメージを向上させ、採用プロセス全体を通じてポジティブな経験を提供することができます。

できるだけリアルで会って通知書を手渡しする

内定の通知を直接会って手渡しすることは、採用プロセスにおいて極めてポジティブな印象を与える手法です。このアプローチは、候補者に対する企業の高い評価と強い関心を示すと同時に、候補者とのつながりを深め、双方間の信頼関係の構築を促します。直接会って内定通知を手渡すことで、候補者は自分が真に望まれていると感じ、これにより企業への帰属意識や忠誠心が高まります。

面と向かってのやり取りは、候補者が持つ疑問や懸念に直接対応する絶好の機会を提供し、企業はオファーに関する詳細な説明や将来のビジョンを共有することができます。また、この対面式のアプローチは、企業文化やチームの雰囲気を直接感じ取る機会を候補者に与え、互いのフィット感を確認することができます。

さらに、直接会って内定を手渡すことは、企業が候補者一人ひとりを大切にする姿勢を強く示します。これにより、企業はポジティブなイメージを構築し、優秀人材の獲得においても有利な立場を確保することができます。

内定を出した理由をフィードバックする

内定を出した理由を候補者にフィードバックすることは、採用プロセスにおける重要な工夫の一つです。このアプローチにより、企業は候補者の強みや面接での印象的な点を具体的に挙げることができ、候補者に自身の価値を認識させ、自信を与えることができます。また、企業がどのような資質やスキルを高く評価しているのかを明確に伝えることで、候補者は自分がその組織にどのように貢献できるかを理解し、入社後のモチベーションの向上にもつながります。

このようなポジティブなフィードバックは、新しい職場への期待感を高めるとともに、企業との良好な関係を築き始めるための基礎となります。特に、候補者が他のオファーを検討している場合には、自社がなぜその候補者を選んだのかを伝えることで、他社との差別化を図り、候補者の心をつかむことができます。

フィードバックを行う際には、正直かつ建設的な評価を心がけ、具体的な例を挙げることが重要です。これにより、フィードバックがより信頼性を持ち、受け取った側にとって有意義なものとなります。内定の理由を共有することは、単に候補者を評価するだけでなく、彼らが新しい環境で成功するための手助けとなるため、採用プロセスにおける非常に価値あるステップです。

内定を承諾するまで期限を設定する

一般的には2週間~1か月程度

内定を承諾するための期限を設定することは、採用プロセスをスムーズに進める上で非常に重要です。一般的に、内定の承諾期限は2週間から1か月程度とされています。この期間は、候補者が提案された雇用条件を十分に検討し、必要であれば他のオファーと比較検討するための合理的な時間を与えるために設定されます。

期限を設定することで、企業は採用プロセスを管理しやすくなり、候補者からの返答を待つ期間を明確にすることができます。これにより、採用計画を適切に進行させ、他の候補者への対応や、必要であれば追加の採用活動を行う計画を立てることが可能になります。

内定の承諾期限を設定する際には、候補者に対してこの期限が明確に伝えられ、理由も説明されるべきです。これは、企業が候補者の決断を尊重しつつも、同時に採用プロセスの進行に必要な期限があることを理解してもらうためです。期限内に承諾または辞退の返答を得ることができれば、企業と候補者双方が次のステップに進むための指標になります。このように、適切な期限設定は、双方にとって公平で効率的な採用プロセスを実現するための鍵となります。

期限までに決められない場合、その理由を確認し期限を再設定する

内定を承諾するまでの期限を設定する際、候補者がその期限までに決断を下せない場合には、その理由を確認し、適切に期限を再設定することが重要です。このアプローチは、候補者に対する理解と柔軟性を示すと同時に、企業と候補者間のコミュニケーションを促進し、信頼関係の構築に貢献します。候補者が決断に時間を要する理由は多岐にわたる可能性があり、例えば、他のオファーの比較検討、家族との相談、現職の引き継ぎ状況など、さまざまな事情が考えられます。

企業側は、候補者からの具体的な理由を聞き出し、理解した上で、可能であれば柔軟に対応することが望ましいです。ただし、再設定する期限についても、企業の採用スケジュールや他の候補者への影響を考慮し、双方にとって合理的なスケジュールを設けることが重要です。期限を再設定する際には、その新しい期限が双方にとって明確であり、候補者がその期間内に決断を下せるよう、必要なサポートや追加情報を提供することが効果的です。

このように、期限までに決断が下せない場合の適切な対応は、候補者の事情を尊重し、同時に企業の採用プロセスを円滑に進めるためのバランスを取ることが求められます。候補者との継続的なコミュニケーションを通じて、両者間での誠実な関係を築くことが、採用成功の鍵となります。

内定出し後に放置しない

内定出しの後は、会社側が選ばれる側になる

内定を出した後のフォローアップは、採用プロセスにおいて非常に重要な役割を果たします。内定を出すという行為は、候補者に対して企業が興味を持ち、彼らを迎え入れたいと考えていることの証です。しかし、内定を出した後にコミュニケーションを途絶えさせると、候補者が不安を感じたり、他のオファーに目を向けたりする可能性があります。実際、内定後は企業側が候補者に選ばれる立場になるため、積極的に関係を築くことが求められます。

内定出し後は、定期的な連絡を通じて候補者との関係を強化し、彼らが持つ疑問や懸念に対応することが重要です。たとえば、企業文化に関する情報共有、今後の手続きに関する説明、チームメンバーや将来の同僚との面会の機会提供などが考えられます。このようなアプローチにより、候補者は自分が重要視されていると感じ、企業への帰属意識や入社への意欲を高めることができます。

さらに、内定を出した後も候補者に対して関心を持ち続けることで、企業はポジティブなイメージを構築し、候補者の中での競争力を高めることができます。候補者との連絡を保ちながら、彼らが新しい職場でのスタートを安心して迎えられるようサポートすることが、成功的な採用プロセスを完結させる鍵となります。

内定者フォローに不安がある場合、プロの意見をもらうのも効果的

内定出し後のフォローアップは採用成功の鍵であり、適切な対応が求められます。しかし、内定者との適切なコミュニケーションやフォローアップに自信がない場合、プロの意見を求めることも非常に効果的です。人材業界の専門家や採用コンサルタントは、内定者との関係構築に関して豊富な知識と経験を持っています。

例えば、内定者との定期的なコミュニケーションの維持方法、効果的な情報共有やモチベーション向上のための戦略、そして入社前の不安や疑問を解消するためのアプローチなど、具体的なアドバイスを提供することができます。また、現代の採用トレンドや候補者が何を重視しているかについての洞察も得られるため、企業はこれらの情報を活用して、より魅力的な企業イメージを構築し、内定者に対するアプローチを最適化することが可能です。

プロの意見を取り入れることにより、企業は内定者フォローに関する不安を軽減し、より確実に内定者を入社へと導くことができます。このような外部の専門知識は、特に採用プロセスや人事部門の構築段階にある企業にとって、貴重なリソースとなり得ます。内定出し後のフォローアップを強化し、内定者の満足度を高めるために、専門家の助けを借りることは、長期的な採用成功への投資と考えることができます。

まとめ

内定出しの際には、候補者とのコミュニケーションを大切にし、明確な期限を設定して承諾を待つことが重要です。また、内定通知は電話で行い、可能であれば直接会って手渡すことで、個人的なつながりを深めることが可能になります。内定理由のフィードバックや、内定後も放置せず積極的にフォローアップすることで、候補者の企業への帰属意識を高めることができます。不安がある場合は、プロの意見を求めるのも効果的です。

ナンバーズ株式会社では、入社以降度を高めるための内定者フォローを承っております。他にも、リクルーターの派遣や、貴社に「リクルーター研修」を開催することも可能です。貴社の採用成功に向けて伴走いたしますので、少しでもご興味がありましたらお問い合わせいただけますと幸いです。

筆者:ナンバーズ株式会社

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