リクルーティング ピックアップ 公開日:2024/03/21 更新日:2024/03/21

リファラル採用とは?効果的な運用のためのポイント

リファラル採用とは、既存の従業員や関係者のネットワークを通じて新しい候補者を見つける方法を指します。 当記事では、リファラル採用のメリットや、実際の成功事例、簡単な導入方法について、お伝えします。

リファラル採用とはどのようなものか?

リファラルの語源

リファラル(Referral)という単語は、「紹介」や「推薦」という意味を持ちます。この言葉は、もともとラテン語の「referre」という動詞に由来しています。この「referre」は、「戻る」や「言及する」という意味を含み、中世ラテン語で「情報を提供する」や「案内する」という意味で使われるようになりました。時間が経つにつれて、この言葉は英語に取り入れられ、「referral」として、「誰かを専門家や権威に紹介する行為」を指すようになりました。ビジネスでよく使われるようになったのは、この背景があってのことです。人事分野において、リファラルは従業員が知人や友人を職場に推薦する際に用いられる言葉として定着しています。

リファラル採用と縁故採用のちがい

リファラル採用と縁故採用は、ともに既存の従業員や関係者のネットワークを通じて新しい候補者を見つける方法ですが、その目的と過程に大きな違いがあります。

リファラル採用は、従業員やその他のビジネス関係者が、職務に適した候補者を組織に推薦するシステムです。この方法のポイントは、推薦者がその候補者の能力や職務適性を考慮し、組織の文化に合うと考えていることにあります。リファラル採用は、従業員が自らの信頼や評価をかけて推薦するため、候補者の質が高く、組織に早く馴染む可能性があります。さらに、リファラル採用は採用プロセスを効率化し、コストを削減する効果も期待できます。

一方で、縁故採用は、親族や個人的な関係に基づいて行われる採用です。この方法では、候補者の能力や適性よりも、個人的な繋がりや相互関係が採用の主な基準となることが多いです。縁故採用が行われる背景には、信頼の確立や組織内の調和を図る意図があることもありますが、能力に基づかない採用は、組織の多様性の欠如や能力不足に繋がるリスクも持ち合わせています。 総じて、リファラル採用は能力や適性に基づく推薦に重点を置き、組織のニーズに応じた人材を確保する手段として評価されています。対照的に、縁故採用は個人的な関係に基づくため、組織の利益よりも個人的な利益が優先されることが問題とされる場合があります。

リファラル採用のメリット

採用にかかるコストが少ない

リファラル採用の最大のメリットの一つは、採用にかかるコストの削減です。この低コスト化は、複数の要因によって実現されています。

まず、リファラル採用では、企業が求人広告に投資する必要が大幅に減少します。従業員のネットワークを利用して候補者を見つけるため、高額な広告料や人材紹介会社への手数料を節約できるのです。また、従業員が推薦する候補者は、企業文化に合う可能性が高く、職場への適応期間が短くなることが多いため、新入社員の研修やオンボーディングにかかるコストも削減されます。

さらに、リファラル経由で採用された従業員は、一般的に離職率が低い傾向にあります。従業員の推薦によって入社した人は、社内での支援や満足度が高いため、長期的に会社に貢献することが多く、結果として再採用や人材の入れ替えに伴うコストも抑えることができます。 これらの要因により、リファラル採用は採用プロセス全体を通じてコスト効率が良く、企業にとって大きな経済的メリットをもたらします。従業員が自らの信頼をかけて推薦することで、質の高い候補者を低コストで獲得することが可能です。

自社に合った人材とマッチングする確率が高い

リファラル採用が自社に合った人材とマッチングする確率を高める主要な理由は、既存の従業員が推薦者となる点にあります。従業員は自社の文化、価値観、業務内容を熟知しており、その知識を基に、職場にフィットする可能性が高い人材を推薦します。このプロセスにより、推薦された候補者が会社の環境に早期に適応し、貢献できる可能性が非常に高くなります。

従業員は自らの信用と評価をかけて推薦するため、候補者の職務遂行能力や人間性について真剣に考え、正確な情報を提供する傾向があります。その結果、企業は候補者の実際の能力や職場での振る舞いについて、より詳細かつ正確な情報を得ることができ、採用プロセスの初期段階から高いマッチング精度を実現できます。

また、リファラル採用を通じて入社した従業員は、既に社内に知人がいるため、社内コミュニケーションやチームへの溶け込みがスムーズです。このような早期の適応は、新入社員のモチベーション向上や生産性の向上に繋がり、企業の成長に貢献します。 リファラル採用は、従業員の深い理解と企業文化への適合性を踏まえた推薦により、自社にピッタリの人材を見つける確率を高める効果的な手法です。このアプローチにより、企業は適切な人材を効率的に採用し、組織全体のパフォーマンス向上につながる強固なチームを構築できます。

転職市場に出てきていない人材と接触できる

リファラル採用の大きなメリットの一つに、通常の転職市場に出てこないような人材、いわゆる「転職潜在層」と接触できる点があります。転職潜在層とは、積極的に転職活動をしていないが、適切な機会があれば動く可能性のある人材を指します。これらの候補者はしばしば、高いスキルや経験を持ち、現在の職場で優れた成果を上げているため、積極的に転職する必要性を感じていません。

リファラル採用では、既存の従業員が自分のネットワークを通じてこの種の候補者にアプローチすることができます。友人や旧知の間では、オープンな職場の話題やキャリアの機会について自然な形で話が進むため、転職潜在層であっても新しい機会に興味を持ちやすくなります。また、既に信頼関係が築かれているため、企業からの直接的なアプローチよりも受け入れやすいという特徴があります。

このアプローチにより、企業は広告や人材紹介会社を通じては出会えないような質の高い人材と接触するチャンスを得ることができます。特に競争が激しい専門分野では、このような非公開の人材プールへのアクセスは、企業にとって大きな競争優位性となり得ます。 リファラル採用によって転職潜在層にリーチできることは、優秀な人材を確保する上で非常に価値のある戦略です。従業員自身のネットワークを活用することで、企業はこれらの候補者に対してより説得力のあるアプローチを行い、自社のビジョンや文化を共有することができます。

リファラル採用のデメリット

採用が決定するまでに時間がかかる

リファラル採用は多くのメリットを持つ一方で、採用プロセスに時間がかかるというデメリットも存在します。この遅延は、リファラル採用の性質とプロセスの特定の段階に起因することが多いです。

まず、リファラル採用では、従業員が適切な候補者を見つけ、紹介するまでに時間がかかります。従業員は自らの信用をかけて推薦するため、慎重に候補者を選定する必要があり、これがプロセスの初期段階で時間を要する主な理由です。また、推薦された候補者が仕事に就いている場合、転職を決断するまでの期間も考慮する必要があります。

次に、リファラル経由で応募した候補者に対しても、通常の採用プロセスを適用する企業が多いため、選考プロセス自体が時間を要することがあります。面接や評価プロセスを丁寧に行うことは重要ですが、これによって全体の採用までの時間が延びることもあります。

さらに、推薦者と候補者の間で十分な情報交換が行われないと、企業の期待と候補者のスキルや経験が一致しない場合があります。このようなミスマッチを解消するために、追加の評価や面接を行う必要が出てきて、採用プロセスがさらに長引くことになります。 リファラル採用のプロセスは、質の高い人材を確保するために非常に効果的ですが、上記のような理由から、採用決定までに時間がかかるというデメリットがあることを理解することが重要です。これを踏まえ、企業はリファラル採用を含む多様な採用戦略をバランスよく取り入れ、採用プロセスの効率化と高品質な人材確保の両立を目指すべきでしょう。

不採用となった場合、紹介者の社員と応募者の関係が悪化するリスクがある

リファラル採用は多くのメリットを提供しますが、紹介による応募が不採用に終わった場合、紹介者と応募者の間の関係が悪化するリスクもあります。このリスクは、リファラル採用のデリケートな側面の一つであり、採用プロセスを管理する際に慎重に取り扱う必要があります。

まず、従業員が自らの信頼や評価をかけて知人や友人を紹介するため、その推薦が受け入れられなかった場合、紹介者は自分自身の判断力や企業内での立場について疑問を持つかもしれません。さらに、不採用の結果が紹介者を通じて応募者に伝えられる場合、紹介者は応募者からの信頼を失うリスクに直面します。応募者は自分を推薦した従業員に期待を寄せていたため、不採用の結果によって失望感を抱く可能性があり、これが二人の間の関係に悪影響を与えることになります。

さらに、紹介者と応募者が互いに近い関係にある場合、不採用が原因で個人的な関係が悪化する可能性があります。このような状況は、特に小さなコミュニティや業界内で、長期的に両者の関係性に影響を及ぼすことがあります。 このリスクを軽減するためには、企業がリファラルプログラムを運営する際に、透明性とコミュニケーションを大切にすることが重要です。不採用の可能性について紹介者と応募者の双方に対して事前に明確に説明し、採用プロセス全体を通じてフィードバックをすることで、不満や誤解を最小限に抑えることができます。また、不採用の決定がどのようにしてなされたのか、その理由を適切に伝えることで、紹介者と応募者の間の信頼関係を保つことが可能です。

リファラル採用を運用するポイント

紹介者への報酬(インセンティブ)を設ける

リファラル採用における紹介者への報酬(インセンティブ)の提供は、企業が質の高い人材を効率的に獲得する上で重要なポイントです。インセンティブは、従業員に対して自身のネットワークを活用し、マッチした候補者を推薦する動機付けを行うために使用されます。この報酬は金銭的なものであることが多いですが、追加の休暇日、特別な体験や商品、会社内の表彰など、様々な形態を取ることもあります。

インセンティブ制度の導入により、従業員は紹介する行為に対して具体的な見返りがあると感じるため、より積極的に質の高い候補者を探し、推薦するようになります。これは、企業が新しい才能を発見し、採用プロセスを通じて優れた人材を確保する上で、非常に効果的です。

重要なのは、インセンティブ制度を透明で公平なものとすることです。報酬の条件、プロセス、候補者が満たすべき基準などを明確にし、全従業員が参加しやすい環境を整える必要があります。また、成功した紹介に対する報酬だけでなく、積極的な参加や努力を評価することも、プログラムの活性化に寄与します。

さらに、インセンティブ制度は企業文化や目標に適合するように設計されるべきです。例えば、チームワークや協力を重視する企業では、複数の従業員が共同で行った紹介に対して、グループインセンティブを提供することで、これらの価値を強化することができます。 インセンティブを設けることは、リファラル採用プログラムの成功を促進し、従業員の参加を奨励する効果的な方法です。このような報酬システムを適切に管理することで、企業は優秀な人材を引き寄せ、長期的な組織の成長と発展を支えることができます。

高額すぎるインセンティブは法に抵触するおそれ

リファラル採用において、紹介者へのインセンティブを設けることは一般的な実践ですが、提供されるインセンティブが高額すぎる場合、特定の法律や規制に抵触する可能性がある点に注意が必要です。これは、特に医療業界や金融業界など、厳格な規制が存在する分野で顕著です。これらの業界では、不公正な競争を防ぐため、あるいは透明性と公正性を確保する目的で、報酬やインセンティブに関する規定が設けられていることがあります。

また、高額のインセンティブは、内部での不公平や不満を引き起こす原因となることもあります。従業員間で公平性を保つことは、ポジティブな職場環境を維持する上で極めて重要です。過度に高額な報酬は、特定の従業員間での不均衡を生じさせ、職場内の協力関係やモチベーションに悪影響を及ぼすことがあります。 したがって、リファラル採用におけるインセンティブの設定にあたっては、業界の規制や法律、企業倫理に照らし合わせた適切な水準を維持することが求められます。インセンティブ制度を設計する際には、透明性、公正性、そして業界の規範に準拠していることを確認することが重要です。これにより、企業はリファラル採用のメリットを最大限に活用しつつ、潜在的なリスクや法的問題を避けることができます。

友人を紹介することへの不安を払しょくする

リファラル採用において従業員が友人を紹介する際に抱く不安を払しょくすることは重要なポイントです。従業員が友人を紹介することに対して感じる不安やためらいは、主に不採用時の関係悪化や、職場内でのプライベートな関係が仕事に影響を及ぼすことへの心配から生じます。これらの不安を解消するためには、企業が丁寧なコミュニケーションと細やかなサポート体制を提供することが必要です。

まず、リファラルプロセスが透明であることを従業員に保証することが重要です。紹介された候補者が選考プロセスを通じてどのように評価されるか、またそのプロセスが公正であることを従業員に理解してもらう必要があります。また、不採用となった場合のフィードバックが適切に行われることで、紹介者と候補者の双方に対する不安を軽減できます。

次に、職場でのプライベートな関係が仕事に及ぼす影響に関する懸念を解消するため、企業は職場内の倫理規定や行動規範を明確にする必要があります。友人関係が業務遂行に影響を与えないよう、適切な行動が求められることを従業員に伝え、必要に応じてトレーニングやガイダンスを実施することで、紹介を検討する従業員の不安を和らげることができます。

さらに、紹介者へのサポートとして、リファラルプログラムに関するQ&Aセッションや情報提供会を定期的に開催することで、従業員が持つ疑問や不安に直接応える機会を設けると良いでしょう。このような取り組みは、紹介プロセスへの理解を深め、友人を紹介する際の不安を払しょくするのに役立ちます。 これらのアプローチを通じて、企業は従業員が友人を紹介することに対する不安を軽減し、リファラル採用プログラムへの参加を促進することができます。結果として、マッチした候補者の獲得と、職場環境のさらなる向上を実現することが可能になります。

採用基準をしっかりと社内で共有しておき、ミスマッチを防ぐ

リファラル採用を成功させるための重要なポイントの一つは、採用基準を社内でしっかりと共有し、候補者とのミスマッチを防ぐことです。企業の採用基準は、求めるスキルセット、経験、資質、そして企業文化への適合性を含む様々な要素から構成されます。これらの基準を明確にし、従業員に周知することで、適切な候補者が推薦される確率が高まります。

採用基準の共有は、従業員が自分のネットワーク内で適切な候補者を識別する際の指針となります。特に、企業の特定のニーズや採用ポジションの要件が詳細に説明されている場合、従業員は自らの推薦が成功につながる可能性が高いと感じ、リファラルプログラムへの参加意欲を高めることができます。また、従業員が採用基準を理解していれば、不適合な候補者を推薦することによって生じる可能性のある時間とリソースの無駄遣いを避けることができます。

さらに、採用基準を社内で共有することは、推薦される候補者が企業の文化や価値観にマッチする可能性を高めます。企業文化に合致する人材を採用することは、チームの協調性を保ち、生産性を高める上で重要です。従業員が企業文化に対する深い理解を持ち、それを踏まえた上で推薦を行うことで、文化的なミスマッチを防ぎ、組織全体の調和を促進することができます。

採用基準の共有には、内部コミュニケーションツールの活用、定期的なミーティングや研修の実施、採用基準を明確に記述した文書やガイドラインの配布など、多様なアプローチが考えられます。重要なのは、すべての従業員が採用プロセスと基準を理解し、支持することを確実にするために、これらの情報を適切かつ効果的に共有することです。 採用基準を社内でしっかりと共有することは、リファラル採用の成功に不可欠であり、ミスマッチを防ぎ、企業が長期的な成功を達成するための高品質な人材を確保するための鍵となります。

リファラル採用の重要性を中長期的に呼びかけ続ける

リファラル採用の効果を最大化するためには、その重要性を従業員に対して中長期的に呼びかけ続けることが重要です。この継続的なコミュニケーションは、従業員の意識を高め、リファラルプログラムへの関与と積極性を促進します。リファラル採用は一時的な取り組みではなく、企業の人材獲得戦略の中核をなすべきものです。そのため、組織全体でこのプログラムの価値を認識し、継続的に支持する文化を育成することが求められます。

リファラル採用の重要性を継続的に訴える際には、成功事例の共有が特に効果的です。リファラル経由で採用された優秀な人材が企業にどのようなプラスの影響を与えたかを事例として紹介することで、従業員に具体的な成果を見せ、リファラルの価値を実感してもらうことができます。また、リファラルによる採用が企業の成長や文化の向上にどのように貢献しているかを定期的に強調することも重要です。

さらに、リファラルプログラムに関する情報や更新、改善策を定期的に共有することで、従業員の関心を持続させることができます。プログラムのガイドラインや報酬体系の見直し、新しいインセンティブの導入など、リファラルプログラムを常に進化させることで、従業員の参加を促し、新鮮な動機付けを提供します。

加えて、上層部によるリファラル採用の価値に対する継続的な言及と支持も、組織全体でのプログラムへのコミットメントを高める上で効果的です。上層部からの定期的なメッセージや、リファラルプログラムを通じた成功を祝うイベントは、組織内でリファラルの重要性を強調し、従業員の意識を高めるのに役立ちます。 リファラル採用の重要性を中長期的に呼びかけ続けることで、企業は持続的な人材確保の枠組みを構築し、企業文化の一部としてリファラルプログラムを定着させることができます。これにより、高品質な人材の獲得、従業員のエンゲージメントの向上、そして組織の継続的な成長と発展を実現することが可能になります。

他の採用手法も同時並行で進める

リファラル採用は多くのメリットを持ちますが、効果的な人材獲得のためには他の採用手法と同時並行で進めることが重要です。リファラル採用のみに依存することは、人材プールの多様性を狭め、特定のスキルセットや経歴を持つ候補者の獲得機会を逃す可能性があります。また、特定のポジションや専門分野においては、適切な候補者が社内のネットワーク内にいない場合もあります。

他の採用手法として考えられるのは、求人広告、キャリアフェアへの参加、ソーシャルメディアを通じた採用活動、人材紹介会社との連携などがあります。これらの手法を組み合わせることで、より広範な候補者層にアプローチし、企業のニーズに最も適した人材を見つける可能性が高まります。

また、リファラル採用と他の採用手法を併用することは、採用プロセスの強化と効率化にも寄与します。例えば、ソーシャルメディアを活用することで企業のブランド認知度を高め、リファラルによる紹介がより効果的になる可能性があります。逆に、リファラル採用が成功した事例を他の採用チャネルで共有することで、企業の働きがいの高さやチームの魅力を広く伝えることができます。

重要なのは、採用手法の多様化を通じて、企業の長期的な人材戦略と一致させることです。各採用手法の強みを活かし、相互に補完関係にあるように計画することで、採用の質と効率を同時に高めることが可能になります。また、市場や業界の変化に柔軟に対応し、常に最適な人材を確保するための体制を整えることが重要です。 総じて、リファラル採用を含む多角的な採用戦略を展開することで、企業は多様な才能とスキルを持つ人材を獲得し、組織全体の競争力と持続可能な成長を実現することができます。

リファラル採用ばかりだと人材の属性が似通ってしまう

リファラル採用を積極的に活用することは多くのメリットをもたらしますが、この手法のみに依存すると、採用される人材の属性が似通ってしまう可能性があります。この現象は「同質性のバイアス」とも呼ばれ、従業員が自分と似た背景や価値観を持つ人々を推薦する傾向にあるために起こります。これにより、組織内の多様性が低下し、異なる視点やアイデアが導入されにくくなる可能性があります。

組織のイノベーションと競争力を維持するためには、異なるスキルセット、経験、文化的背景を持つ人材を含む多様なチームを構築することが重要です。多様性が高いチームは、問題解決においてより創造的であり、様々な顧客ニーズに対応できるとされています。そのため、リファラル採用の利点を活かしつつも、そのリスクを管理するためには、他の採用手法を併用し、多様性を意識した採用戦略を展開することが必要です。

企業はリファラルプログラムの枠組みを見直し、多様性を促進するインセンティブを設けることも一つの解決策となります。例えば、異なる文化的背景を持つ候補者や、現在の従業員構成と異なるスキルセットを有する人材を推薦した従業員に対して、追加の報酬を提供することで、多様性のある人材の採用を促すことができます。

また、採用プロセスにおける無意識のバイアスを認識し、対策を講じることも重要です。無意識のバイアスのトレーニングを実施することで、採用担当者や従業員が多様性を重視した判断を行えるようになります。 リファラル採用と多様性をバランス良く推進することは、企業にとって挑戦的かもしれませんが、組織の長期的な成功とイノベーションに不可欠です。多様な才能を受け入れることで、企業はより広い視野を持ち、変化する市場に対応する柔軟性を持つことができます。

まとめ

リファラル採用は採用コスト削減や高いマッチング確率、非公開人材へのアクセスなど多くのメリットを提供しますが、プロセスが長引いたり、紹介者と候補者の関係悪化、人材の多様性が損なわれるリスクもあります。インセンティブ設定の適切性や多様性の促進、他の採用手法との併用など、効果的な運用が重要です。

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筆者:ナンバーズ株式会社

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