学生に伝わる!会社説明会の資料作成のポイント
新卒採用において、会社説明会は学生と企業が初めて接点を持つ重要な機会です。この会で配布される資料は、学生が企業を理解し、入社後のイメージを描く上で不可欠なツールとなります。本記事では、会社説明会資料がなぜ必要なのか、そしてどのような内容を含めるべきかについて、初心者にも分かりやすく解説します。
会社説明会資料が必要なワケ
会社説明会資料は、求職者に会社の魅力や働く環境を視覚的に示す重要なツールです。人々は視覚情報から情報を得るのが得意で、写真やグラフ、図表を使うことで、企業の文化や成長の機会、社員の働きがいなどがより明確に伝わります。
このような資料を用意することで、参加者が企業について深く理解し、興味を持ってもらえる可能性が高まります。また、会社のプロフェッショナルな姿勢を示し、信頼感を与える効果もあります。このため、採用活動においては、効果的な会社説明会資料の準備が非常に重要となります。
後になって見返すことができる
会社説明会資料は、参加者が後で見返すことができるため、非常に重要です。説明会で受け取った情報を自宅でじっくり確認できることで、参加者は企業の特徴や職場環境、キャリアの成長機会など、重要なポイントをより深く理解することができます。
また、応募を検討する際に具体的な情報を基に判断できるため、より適切な選択が可能となります。このため、会社説明会で配布する資料は、詳細かつ魅力的な内容を含むことが求められます。
会社説明会資料のMUST項目
会社の概要
最初に、会社の概要は必須です。これには企業の設立年、資本金、従業員数といった基本情報の提供はもちろん、企業の理念、ミッション、ビジョンを明確に示し、企業の目指す方向性や基本姿勢を理解してもらうことが重要です。これにより、求職者は企業の長期的な目標や文化を感じ取ることができます。
事業の内容
次に、事業の内容を詳しく説明します。企業が何を売っているのか、どのようなサービスを提供しているのかを明確にし、その事業分野の概要、主力製品やサービス、市場での位置づけ、競合との差別化ポイントなども盛り込むことで、企業の市場内での立ち位置を理解してもらうことが大切です。
仕事の内容
仕事の内容については、どのような業務を行っているのか、具体的な業務フローやチーム構成を紹介し、求職者が自分が担当するかもしれない具体的な仕事内容をイメージできるようにすることが重要です。実際の業務例を挙げることで、よりリアルな職場の様子を伝えることができます。
募集要項
募集要項では、具体的な募集職種、必要な資格や経験、選考プロセスの詳細を記載し、学生や求職者が自分に適した職種かどうか、応募する際の要件を確認できるようにします。これにより、応募者は自分のスキルや経験が企業の求める条件と合致しているかを判断できます。
入社後のキャリア例
入社後のキャリア例を示すことは、求職者にとって非常に魅力的な情報です。実際に入社した社員のキャリアパスを示すことで、将来的な成長や昇進の可能性を具体的にイメージさせることができます。これにより、企業への入社意欲を高めることが可能です。
社風のわかるコンテンツ(インタビューなど)
社風を伝えるコンテンツは、社員のインタビューやオフィスの写真、社内イベントの様子などを通じて、職場の雰囲気や文化を生き生きと伝えることができます。これにより、求職者は自分がその文化にフィットするかどうかを感じ取ることができます。
求める人物像
求める人物像を明確にすることで、企業がどのような特性やスキルを持つ人材を求めているのかを具体的に示します。これにより、求職者は自分の能力や人格が企業の求めるプロフィールに合っているかを評価することができます。
今後の選考フロー
最後に、今後の選考フローとよくある質問への回答を含めることで、応募者が選考プロセスについて理解し、準備を整えやすくなります。選考の各ステップで評価されるポイントや期間など、詳細を明記し、疑問や不安を持つ可能性のある点に対して事前に回答を提供することで、スムーズな選考過程を支援します。
よくある質問
学生がよく持つ疑問や不安に対する回答をまとめます。これにより、説明会での質疑応答の時間を有効に活用し、より深い疑問に答える機会を増やすことができます。
会社説明会資料は、なぜこの順番なのか?
新卒採用の現場で頻繁に使用される会社説明会資料には、ほとんどの企業が共通の構成を採用しています。この構成は、事業内容の最新情報に更新されるなどの細かな変更はあれど、基本的な流れは変わらないことが多いです。しかし、資料がなぜこの順番で構成されているのかについては、深く考えられていない場合があります。
学生向けの説明会で特にメモを取る学生が多いのは、「求める人物像」や「今後の選考フロー」など、内定を得るために必要な情報です。しかし、多くの資料ではこれらの情報が後半に置かれています。これにより、一通り説明会を聞いたあとに「この企業は自分に合わないかもしれない」と感じさせてしまう可能性があります。
現代の学生は「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視しています。彼らにとって、説明会の時間は貴重です。そこで、学生の関心が高い「求める人物像」や「選考スケジュール」を資料の前半部に持ってくることで、学生は「この企業は自分に合っているかもしれない」と感じ、より注意深く内容を聞くようになるかもしれません。特に、合同企業説明会のように接触時間が限られている場面では、このアプローチが学生の興味を短時間で引きつける効果的な方法となるでしょう。
このように構成を工夫することで、学生に対して自社の魅力をより効果的に伝え、彼らの内定獲得への意欲を引き出すことが可能です。会社説明会資料を作成する際は、単に情報を更新するだけでなく、どの情報をいつ提供するかという点にも注意を払うことが重要です。これにより、学生との貴重な接点を最大限に活用し、彼らの関心と志望度を高めることができます。
会社説明会資料をつくるときのポイント
「誰に」「何を」伝えたいのか決める
会社説明会資料を作成する際、「誰に」「何を」伝えたいのかを明確に決めることは新卒採用において特に重要です。これは、資料が具体的な目的とターゲットオーディエンスに合わせてカスタマイズされることを保証します。新卒採用の場合、「誰に」では、大学を卒業予定の学生や就職活動を始めている若者が主な対象となります。彼らの関心事や情報ニーズは、経験豊富な職業人とは異なるため、これを理解することが資料の内容やプレゼンテーションのアプローチを形作ります。
「何を」伝えるかについては、学生が最も関心を持つであろう企業の文化、成長機会、教育プログラムなどの情報に焦点を当てるべきです。新卒者はしばしば職場での役割だけでなく、自分の価値観やキャリア目標に合致する企業を探しています。また、彼らは企業が提供する研修やメンターシッププログラムなど、自己成長とキャリアの発展の機会に大きな価値を置く傾向があります。
したがって、説明会資料はこれらのポイントを明確にし、企業が新卒者にとって魅力的な選択肢であることを効果的に伝える必要があります。そのためには、学生の視点を理解し、彼らの期待や希望に対応する内容を用意することが重要です。このアプローチにより、企業は適切な候補者を引きつけ、有意義な接点を築くことができます。
1スライドに詰め込むのは1メッセージまでにする
会社説明会資料を作成する際には、特に新卒採用で一つのスライドに一つのメッセージを持たせることが重要です。これは、情報の過負荷を防ぎ、聴衆である新卒者が各スライドの内容を容易に理解し、記憶に留めやすくするためです。
新卒者は通常、多くの企業を比較検討しているため、クリアで簡潔な情報提供が彼らの注意を引き、興味を持続させるのに役立ちます。また、重要なポイントに焦点を当てることで、企業の特色や提供する機会を強調し、印象に残りやすくなります。このアプローチは、効果的なコミュニケーションを促し、学生にとって企業の魅力を最大限に伝えるための鍵となります。
参加しないと得られない情報を入れる
会社説明会資料を作成する際に、参加しないと得られない独自の情報を盛り込むことは新卒採用において非常に重要です。このアプローチは、学生が説明会に足を運ぶ価値があると感じるよう促します。特別な情報やインサイトを提供することで、企業は学生の興味を引き、他の競合と差別化を図ることができます。
また、学生はその情報を基に企業とのフィット感を感じ取りやすくなり、積極的に関与しようという動機付けにもつながります。このように、会社独自の価値提案を際立たせることは、才能ある新卒者を惹きつけ、採用の成功に大きく寄与します。
文字ばかりで説明せず、図や写真を多めに用いる
会社説明会資料を作る際に図や写真を多用することは、新卒採用において非常に効果的です。視覚的な要素は、文字情報よりも迅速かつ直感的に理解されやすく、特に多くの情報に触れる新卒者にとっては、印象に残りやすいです。
写真や図は、企業の雰囲気や文化を具体的に示すことができ、説明文だけでは伝えきれない職場のリアルな様子や活気を伝えるのに役立ちます。このような視覚資料を利用することで、学生の興味を引きつけ、記憶に残るプレゼンテーションを実現することができます。
シンプルなデザインで資料にメモを取れるようにする
会社説明会資料を作成する際にシンプルなデザインを採用し、資料にメモを取れるスペースを設けることも重要です。このアプローチにより、参加者はプレゼンテーション中に気になる点や質問、特に関心を持った内容を直接資料に記入することができます。これは、情報の整理や後での復習を助け、学生が企業についてより深く理解するための手助けとなります。また、シンプルなデザインは情報の受け取りやすさを高め、重要なポイントが視覚的に際立つため、全体のメッセージがより効果的に伝わります。
専門用語は使わない
新卒者は業界特有の専門用語に慣れていないことが多く、これらの用語を多用すると内容の理解が困難になり、学生が企業や職務内容について深く理解する機会が失われてしまいます。資料が分かりやすい言葉で書かれていることで、学生は自分が応募しようとしている職種や業界のことをより明確に理解できるようになり、企業との適合性を正しく評価することができます。このように、情報がすんなりと受け入れられるようにすることで、学生の関心を引きつけ、ポジティブな印象を与えることができます。
説明会資料の作成代行サービスについて
会社説明会資料を作成する際、専門の代行サービスを利用することは新卒採用において多くの利点を提供します。まず、プロフェッショナルなサービスは、魅力的で効果的なプレゼンテーション資料を作成するための専門知識と経験を持っています。これにより、企業は質の高い資料を確実に用意することができ、新卒者に対して企業の最良の印象を与えることが可能になります。
また、職種ごとに特化した説明会資料を用意することも、採用成果を向上させる効果的な方法です。各職種に特有の情報や期待されるスキル、キャリアパスを明確に示すことで、応募者は自身の適性と興味に基づいてより明確な判断を下すことができます。このようにターゲットを絞ったアプローチは、より適切な候補者の応募を促し、採用の質を高める効果があります。
さらに、代行サービスの利用は、内部リソースの節約にもつながります。自社で資料作成にかかる時間と労力を削減し、その分他の重要な採用活動に集中することができます。結果として、採用プロセス全体の効率化が図れ、企業の採用チームが戦略的な任務にもっと注力することが可能になるのです。
これらの理由から、説明会資料の作成を代行サービスに依頼することは、新卒採用において非常に有用であり、採用成果を最大化するために検討すべき選択肢です。
会社説明会で学生の志望度を上げるには?
会社説明会は、学生にとって企業を深く知る貴重な機会であり、企業にとっては自社をアピールし、優秀な新卒候補者を惹きつける絶好のチャンスです。志望度を高め、学生が自社を第一志望と考えるようにするためには、単に情報を提供するだけでなく、参加学生にポジティブな印象を残す必要があります。以下に、会社説明会で学生の志望度を上げるためのポイントを紹介します。
若手社員にも参加してもらう
会社説明会で学生の志望度を上げるためには、若手社員を参加させる戦略が特に効果的です。若手社員は学生にとって身近な存在であり、彼らが直面する課題や日常的な業務、職場での成長経験についてのリアルな話は、学生にとって非常に魅力的です。若手社員はまた、入社後のキャリアパスや会社のサポート体制について具体的な事例を提供することができ、これが学生の不安を和らげ、企業に対する信頼感を築く手助けとなります。
さらに、若手社員は最近の採用過程を経験しているため、学生が直面するであろう懸念や疑問に対して、説得力のある答えを提供することができます。このように同世代の声を聞くことで、学生は会社の文化や環境をよりリアルに感じ取ることができ、自分がその中でどのように活躍できるかを想像しやすくなります。
学生と若手社員との対話は、学生にとって親しみやすく、リラックスした雰囲気で会社について学べる機会を提供します。これにより、学生の中で自然と会社への興味が深まり、最終的には志望度が高まるという結果につながります。このアプローチにより、企業は自社の魅力を効果的にアピールし、才能ある新卒者を惹きつけることができるのです。
資料を読み上げるだけはNG
会社説明会で学生の志望度を高めるためには、資料をただ読み上げるだけのアプローチは避けるべきです。この方法では、学生が関心を持ち続けることが難しく、情報が単調で忘れられやすい印象になりがちです。代わりに、プレゼンテーションを生き生きとし、インタラクティブにすることが重要です。例えば、実際の業務例や社員の経験談を取り入れることで、内容に具体性と信頼性をもたらし、学生に会社のリアルなイメージを提供することができます。
また、視覚的な要素を豊富に使用し、動画やグラフィックを交えることで、説明の理解を助け、視覚的にも魅力的なプレゼンテーションにすることが効果的です。さらに、質問を投げかけたり、学生の意見を積極的に求めたりすることで、双方向のコミュニケーションを促進し、学生が積極的に参加しやすい環境を作ることができます。
このように、情報を伝える方法に工夫を凝らすことで、学生の関心を引きつけ、記憶に残る情報を提供することができます。説明会が学生にとって有意義で印象深いものになることで、彼らの志望度を効果的に高めることが可能となります。
自社のいい面だけ話さない
会社説明会で学生の志望度を上げるためには、自社の良い面だけでなく、課題や改善点についても率直に話すことが重要です。このオープンなアプローチは、企業が透明性を持ち、誠実であることを示すため、学生からの信頼を得るのに効果的です。企業が直面している問題や難しさを共有することで、学生は企業が現実に即していると感じ、将来その課題の解決に貢献できる可能性に興味を持ちます。
また、完璧ではない側面を認めることで、学生にとってリアルな職場のイメージが形成されます。これにより、実際の業務環境に対する現実的な期待が築かれ、入社後のギャップによる早期離職を防ぐ効果も期待できます。学生が会社の文化やチームの動態を理解することで、自分がその環境に適合するかどうかをよりよく評価できるようになります。
このように、説明会で正直かつバランスの取れた情報提供を心がけることは、学生にとって魅力的で信頼できる企業の印象を構築するのに役立ちます。そうすることで、学生の真の関心と適性に基づいた意志決定を促し、結果として志望度が高まるでしょう。
オンライン開催の場合、イレギュラーへの対応が鍵になる
オンラインでの会社説明会が新卒採用活動において定着してきた今日、企業側にとっては学生の反応を直接見ることが難しくなり、彼らが本当に内容に興味を持ち、満足しているのか判断しにくい状況にあります。それでは、オンラインの説明会で企業への志望度を高めた学生は、どのような点で志望度を高めたのでしょうか。
対面の会社説明会では、会社や社員の雰囲気が良いと感じることが、学生の志望度を高める一因となることがよくあります。しかし、オンラインの場ではこの「雰囲気」を伝えるのが一層困難になります。そんな中で、オンライン会社説明会で特に印象に残る瞬間として挙げられるのは、「イレギュラーな事態への丁寧な対応」です。オンラインコミュニケーションでは、通信トラブルや技術的な問題が起こりがちです。このような予期せぬ事態に対して、人事や運営側がどのように対応するかは、学生にとって非常に重要な観察ポイントになります。
オンライン会社説明会で通信トラブルなどのイレギュラーな事態が発生した際、その対応方法が学生の企業イメージを大きく左右します。企業側が迅速かつ丁寧に問題解決を図る様子を見た学生は、その企業をよりポジティブに捉える傾向にあります。この点は、オンラインでの説明会特有のことですが、同時に企業が柔軟性や危機管理能力をアピールする絶好のチャンスとも言えます。予想外のトラブルを適切に、そして丁寧に解決することで、学生に対して企業のポジティブな側面を伝えることが可能になります。
このように、オンライン会社説明会では、予期せぬイレギュラーな事態への対応が、学生の企業への好感度や志望度を高める重要な要素になり得ることを理解することが重要です。技術的な問題が発生した際の対応を通じて、企業の対応力や人間性をアピールすることで、オンラインの説明会でも学生の心を掴むことができるのです。
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