ピックアップ 公開日:2024/01/22 更新日:2024/01/19

中途採用のメリットと成功させるためのポイント

中途採用のメリットとは、即戦力となる人材の確保や通年での採用が可能であることを指します。 当記事では、中途採用の特徴や、これを成功させるために必要なポイントについて、お伝えします。

中途採用とは

中途採用とは、企業が社会人経験を持つ人材を対象に行う採用活動です。

この採用手法は、特定のスキルや経験を持つ個人に転職の機会を提供し、キャリアの再構築を促進します。その一方で、企業にとっては迅速に即戦力を確保する重要な手段となっています。

現代の労働市場では、特にIT、マーケティング、営業などの専門分野で経験豊富な人材の需要が高まっており、これらの職種で活躍できる人材を採用するためには数多くの創意工夫が必要です。

新卒採用との違い

中途採用は、新卒採用とは大きく異なります。新卒採用は学校を卒業したばかりの若手を対象にしており、社会人としての基本的なビジネススキルなどの教育が必要になります。

一方、中途採用では特定のスキルセットや業界経験を持つ個人が対象になるため、即戦力としての活躍が期待できます。そのため、中途採用のプロセスでは職歴や過去の実績が重要な選考基準となります。

中途採用のいま

現在の中途採用市場は活発化しています。これは、技術の急激な進展や市場の変化に迅速に対応しようとする企業側のニーズによって生じています。これにともない、とくにデジタルスキルや専門的なビジネススキルを持つ人材への需要が急増しています。

また、働き方の多様化も中途採用のトレンドに影響を与えています。従来のフルタイム雇用に加えて、プロジェクトベースでの採用も増加しています。こうした多様化によって、個々のスキルや経験に応じたより柔軟なキャリアパスが提供され、個人は自身のキャリアをより自由に形成する機会を得ることができるようになっています。

 

中途採用によるメリット

中途採用は、企業が経験豊富なプロフェッショナルを採用することで、多くのメリットを享受できる取り組みです。中途採用を戦略的に活用することで、企業はビジネスの成長と効率化を実現できます。

たとえば即戦力となる人材の確保、教育コストの削減、新しい知識と技術の導入、企業イメージの向上、そして柔軟な採用スケジュールの実現など、中途採用は企業の成長と効率化に大きく貢献します。ただし、これを実現するには、採用すべき適切な人材の特定、効果的な採用プロセスの実施、そして採用した人材のスピーディーな順応が必要になります。

即戦力になる人材を採用できる

中途採用の最大の利点は、即戦力となる人材を迅速に確保できることです。これらの個人は、特定のスキルセットや専門知識を持ち、企業のプロジェクトや業務に早期から貢献できます。

とくに経験豊かなプロフェッショナルであれば、短期間で目に見える成果を出すことができ、企業の目標達成に大きく貢献できます。

教育・研修にかかる手間を削減できる

新卒採用においては、基本的なビジネススキルや会社の文化を教育する必要がありますが、中途採用ではこのような教育や研修の必要性が大幅に減少します。

経験豊富な中途採用者は、業界の文化やビジネスマナーを既に理解しているため、迅速に業務に取り組むことができます。これにより、教育やトレーニングにかかる時間とコストを削減し、即座に生産性の向上を期待できます。

自社にはない知識やノウハウを獲得できる

中途採用を通じて、他社や他業界で培われたユニークなスキルや知識を自社に取り入れることができます。

これにより、新しいアイデアや異なる視点が組織内にもたらされ、イノベーションの創出や業務プロセスの改善が促進されます。異なる背景を持つ人材の採用は、企業の多様性と競争力の向上にも寄与します。

企業のブランドイメージを向上できる

優秀な中途採用者を迎え入れることは、企業のブランドイメージと市場での地位を向上させます。

業界内で評価の高い専門家やリーダーの採用は、企業の信頼性を高め、外部からの評価を改善します。また、経験豊かな人材の採用は、企業がその分野でのリーダーシップを持つことを市場に示すことができます。

通年での採用・入社ができる

中途採用は、年間を通じて柔軟に人材を探すことが可能です。新卒採用が学生の卒業の時期に集中するのに対し、中途採用では組織のニーズに応じていつでも適切な人材を探すことができます。

これにより、急な人員不足や特定プロジェクトのための人材確保ができるようになり、ビジネスの機会を最大限に活用することが可能です。

 

中途採用によるデメリット

中途採用は多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。これらの課題を理解することは、効果的な採用戦略を立てる上で重要です。

全てにおいて前職の環境と比較される

中途採用された従業員はしばしば、新しい職場の環境や文化を前職と比較することがあります。このような比較は、組織内での適応や満足度に影響を及ぼすことがあるだけではなく、入社後のモチベーションやパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

企業文化の違いや業務のやり方の違いにより、新しい環境への適応ができなかった従業員は早期に離職してしまう可能性もあるため、入社後の周囲のフォローが重要になります。

高額な給与が必要になる場合がある

中途採用者は、その経験やスキルセットに応じて、しばしば高い給与を期待します。これは、新卒採用と比べた場合に人件費が増加することを意味しており、とくに財務的に厳しい制約を持つ中小企業にとっては大きな負担となる可能性があります。

さらに、経験豊富なプロフェッショナルを採用しようとする場合は、既存社員の報酬を上回るような高い報酬が必要となることも珍しくありません。

採用活動にかかるコストが高い

中途採用プロセスは、しばしば時間と資源を多く消費することがあります。求人広告の掲載、採用エージェントへの手数料など、新卒採用に比べて高いコストがかかることが一般的です。

また、適切な候補者を見つけるためには、より綿密なスクリーニングや選考プロセスが必要になり、それにかかる工数など金銭面以外でのコストも高くなりがちです。

一度に大量の採用は難しい

中途採用では、特定の職種やスキルセットを持つ候補者を見つけるのに時間がかかる場合があります。また、新卒採用と異なり、同じ時期に候補者が一斉に活動することもないため、短期間で多くの人材を一度に採用することは困難です。

特に特定の専門分野での人材不足が顕著な場合、この問題はより深刻になる可能性があります。

 

中途採用を成功させるためのポイント

中途採用が成功するかは、明確な目的の設定、効率的な選考プロセス、そしてターゲットに合った採用戦略の選択にかかっています。以下のポイントは、中途採用を成功に導くための重要な要素です。

入社して何をしてほしいのかを明確にする

中途採用の成功の鍵は、候補者に対して入社後に果たすべき役割と期待される成果を明確に伝えることです。

求人票などには、具体的な職務内容、責任範囲、業績目標などを詳細に記載することで、候補者が入社後に期待されている役割に対し、明確な理解を持てるようにすることが重要です。

これにより、候補者は入社後、より効果的・意欲的に業務に取り組むことができます。明確な目標設定は、候補者のモチベーションを高め、期待される成果へのコミットメントを促進します。

選考に必要な時間を短縮する

効率的な選考プロセスは、優秀な人材を迅速に確保するために不可欠です。選考プロセスが長引くと、優秀な候補者が他社のオファーを受け入れてしまうリスクがあります。面接の回数を最適化し、迅速なフィードバックと意思決定を行うことが重要です。

また、技術の活用により、書類選考や面接のプロセスを効率化することも効果的です。例えば、AIによる初期スクリーニングやオンライン面接プラットフォームの使用は、選考プロセスの時間とコストを削減し、より迅速な決定を可能にします。

採用したいターゲットに合わせた採用手法を選ぶ

中途採用では、求める人材の特性に応じて適切な採用手法を選択することが重要です。特定の技術スキルを持つ人材を探している場合、業界固有の専門誌や専門職向けのネットワークイベントを利用することも有効です。

また、企業文化や価値観に合致する人材を探す場合は、社内の従業員からの推薦や会社のソーシャルメディアを活用することも効果的です。

このように、採用したいターゲットに合わせた手法を選ぶことで、求める人材を効率的かつ効果的に確保することができます。

 

中途採用のための採用手法

中途採用において、企業が取り得る手法は多岐にわたります。それぞれの手法は独自の特徴とメリットを持ち、これらのなかから適切な方法を選択することが成功の鍵となります。

人材紹介サービス

人材紹介サービスは、専門性の高い人材を探している企業にとって非常に有効な手法です。特定の業界や職種に精通したエージェントが、企業のニーズに合った候補者を提供します。

この手法の主なメリットは高いマッチング精度と時間の節約です。しかし、多くの場合では初期費用はかからないものの、採用するごとに手数料が発生する点は、コスト面での考慮が必要です。

人材紹介サービスについては、こちらのコラムでも紹介しています。

人材紹介サービスのメリットと選ぶためのポイント

転職メディア

転職メディアは、ウェブサイトやアプリを通じて多くの求職者にリーチする手法です。求人広告の掲載や企業情報の提供を通じて、幅広い層の候補者にアピールすることが可能です。特に多様な背景を持つ人材を広く募集したい場合に効果的です。

掲載料やサイト利用料などのコストが初期段階で発生するものの、広範囲にわたる候補者へのアクセスを提供します。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングは、企業が直接候補者にアプローチする手法です。LinkedInなどのプロフェッショナルネットワークを活用して特定のスキルや経験を持つ人材を見つけ、直接コンタクトを取ります。

この手法は特定の能力や経験を持つ候補者を精密にターゲットにすることができますが、スカウトメールの送信などに多くの工数がかかる場合もあります。

ダイレクトリクルーティングについては、こちらのコラムでも紹介しています。

ダイレクトリクルーティング完全版 成功事例・メリット・実践方法

リファラルリクルーティング

リファラルリクルーティングは、現在の従業員やビジネスパートナーからの推薦によって人材を探す手法です。この方法は信頼できる候補者を見つけやすく、企業文化にフィットする可能性が高くなります。

 

中途採用における各サービスの活用法


ナンバーズでは、中途採用プロセスを効率化し、質の高い人材を確保するためのサービスを数多く行っています。

ダイレクトリクルーティングの代行サービス

ダイレクトリクルーティングの代行サービスは、企業の中途採用活動において直接候補者にアプローチするためのスカウト業務を代理で行うサービスです。これは、とくに特定のスキルセットや専門知識を持つ人材を探している場合に有用なサービスです。

このサービスの主なメリットは、企業の内部リソースを大幅に節約できることです。多くの企業では、内部の人事部門が日常的な業務で忙しいため、特定のスキルを持つ候補者を見つけるために必要な時間と労力を割くのが難しい場合があります。これらの作業を外部の専門家に委託することで、内部リソースを他の重要な業務に集中させることができます。

また、このサービスでは候補者の最初のスクリーニングと初期面接を担うこともできます。これにより、最終的な候補者リストが企業に提供される前に、適合性の高い候補者だけが選抜されます。これには、採用プロセスの質を高めるとともに、不適切な候補者に対応することによる時間の浪費を減らす効果もあります。

人材紹介サービスの最適な活用・エージェントネットワークサービス®

人材紹介サービスは採用プロセスの効率化に多くのメリットをもたらしますが、実際の活用においてはいくつかの障壁に直面することもあります。とくに、人事部門が多忙なために人材紹介サービスの担当者(エージェント)とのやりとりに工数をかけることができず、結果として十分な候補者が提供されてこない、といった事態が発生することがあります。

ナンバーズの提供するエージェントネットワークサービス®は、上記のような課題を解消し、人材紹介会社による母集団形成を最適化するサービスです。

エージェントネットワークサービス®では提携している全国5,000社以上の人材紹介会社から、企業の具体的な要件に合致する人材紹介会社をマッチング出来ます。

ナンバーズが運営するエージェント向けの説明会を通じて、自社の求人に適したエージェントを迅速に見つけることが可能です。

このプロセスにより、企業は自社の資産としてエージェントを新たに加え、採用戦略をより効果的に構築し、実行するための基盤を確立できます。

エージェントネットワークサービス®(ANS)についてはこちらをご覧ください。

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まとめ

中途採用は、社会人経験を持つ人材を対象にする企業の採用活動で、新卒採用とは異なり、即戦力となる人材の確保が主な目的です。現在、多くの企業が技術進歩や市場の変化に対応するために中途採用を活用しています。

中途採用のメリットには、即戦力となる人材の確保、教育・研修の手間の削減、新しい知識やノウハウの獲得、企業ブランドイメージの向上、そして通年での採用が可能となることが含まれます。これにより、企業は効率的に人材を確保し、柔軟に市場のニーズに対応できます。

一方で、中途採用にはデメリットも存在します。新しい職場に適応できなかった場合のリスク、高額な報酬の要求、採用活動にかかるコスト、大量採用の難しさなどが挙げられます。これらの問題に対処することは、中途採用を成功させる上で重要になります。

中途採用を成功させるためには、入社後の役割と期待を明確に伝え、選考プロセスの時間を短縮し、採用したいターゲットに合わせた採用手法を選択することが重要です。適切な手法には、人材紹介サービス、転職メディア、ダイレクトリクルーティング、リファラルリクルーティングなどがあります。

さいごに、中途採用は適切な戦略と実行が必要な複雑なプロセスです。企業は、そのメリットとデメリットを理解し、組織のニーズに合った最適な採用手法を選択する必要があります。成功すれば、中途採用は企業にとって価値ある人材をもたらし、組織の成長と発展を促進する重要な要素となります。


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筆者:ナンバーズ株式会社

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